書棚にあるレファレンス本いろいろ3

(チョコレートの事典)成美堂出版
 甘いものが好きなわけではないのだがレファレンス本を見つけると買ってしまうという性癖によって思わず購入した一冊。副題として「世界中で愛されるチョコレートのすべて」とある。チョコレートの歴史、チョコレートのレシピ、チョコレートのブランドガイドなどがあって結構楽しめる。日本人で初めてチョコレートを食べたのは支倉常長だとか、明治11年ころは貯古齢糖と書いたとか興味深い情報が満載だ。
(近代日本食文化年表)雄山閣
 安政元年から平成までの食文化の足跡を丁寧に記した年表形式の一冊である。明治5年の「新聞雑誌」にトマトの食べ方が載っている。
「府下にトマトを栽培した者がおり、その食べ方は、一、二分に切って砂糖と酢をかける方法、三杯酢または橄攬油(オリーブ油)を加える法、串にさして焼いて食する法、塩または胡椒をかけ、少し牛酪(バター)を加え深皿に入れて蒸し焼きにする法などが見える。」
 う〜む・・・結構おいしいかも。
また缶ジュースが明治32年に明治製菓から発売されたとか、あんぱん、ジャムパンを銀座木村屋が考案して発売したとか、目からウロコの情報が集積されている。トリビアの泉に出せそうなものばかりである。
(「食の仕事人」事典)群羊社
岸朝子小林カツ代服部幸應くらいしか知らなかった。料理人、菓子職人、料理研究家、フードカメラマンなどが五十音順に載っている。「食」関連の雑誌一覧やレンタル食器店、スタジオなども網羅されており「食」というものに興味のある方には面白い本なのかもしれない。(わたしは興味がないけど楽しい)
(聞き書 愛知の食事)農文協
日本の食生活全集のなかの一冊である。愛知の郷土食、家庭料理を掲載してある。西三河の食では「ちらしずし」、「箱ずし」、「したじ飯」、「卵おじや(卵おやじじゃないよ)」、「いがまんじゅう」、「だらやき」などなど懐かしい食が並んでいる。また三河地方では鶏を解体して肉にすることを「鶏をつくる」と言うことを三河に住んでいながらこの書で知ったのである。う〜む、奥が深いのう。まだまだ不勉強じゃ。