暴走族が減少しているというニュースがあった。確かに拙の周辺でも「爆音」を轟かせて走るバイクがめっきりと減った。これも昨年11月の改正道路交通法のおかげであるとしみじみ思う今日この頃である。
このことは、きっちりと法整備をして規制すれば犯罪は減る、ということを証明した。あとは刑法である。奈良女児誘拐殺人事件を始めとして悲惨な事件があちこちで発生している。こういった凶悪犯に犯罪は間尺に合わないということを徹底的に教え込まなければいけない。刑罰がいかに厳罰になろうとも、普通の市民生活をしている人々には何ら影響はない。「鋸挽」でも「磔獄門」でもなんでも復活してもらっていい。人権派の死刑廃止論者は刑罰を厳しくしても犯罪の抑止にはならないと言うけれど、突発的な犯罪以外はやはり損得勘定が先に立つのである。自分の損が多いとなれば犯罪は確実に減る。
そうそう、凶悪犯罪者に対する現行刑法の不条理を暴いたノンフィクションがある。日垣隆氏の「そして殺人者は野に放たれる」である。昨年11月には新潮ドキュメント賞を受賞している。氏は厳罰を主張しているわけではないが、罪には罰があって当然ではないかと説いている。好著であるのでご一読をお薦めする。