2010-08-14から1日間の記事一覧

終戦は明日だったのか(占守島と帰らざる夏) その1

夕べ、NHKで「色つきの悪夢」と題した番組があった。第二次世界大戦の際の、洋の東西の映像をカラー処理したものを見せてくれた。映像そのものに目新しいものはない。どこかで見たような動画ばかりだった。しかし、それに色がついている。その分だけリア…

終戦は明日だったのか(占守島と帰らざる夏) その2

(上から続く) そして番組の後半にソビエトのスターリンが登場してくる。このユーラシア北方の独裁者は、ある意味、ヒトラーよりも恐ろしい。『共産主義の黒書』の著者クロトワはソビエト体制の犠牲者は2000万人と言われている。ナチス体制下のユダヤ人…

終戦は明日だったのか(占守島と帰らざる夏) その3

(上から続く) 占守島を日本陸軍の精鋭――この時点で精鋭が最果ての島に残っていたことが奇跡といっていい――が守っていた。全軍に3日前の終戦は伝わっている。誰もが「生きて本土に帰れる」と安堵したに違いない。しかし、領土の拡張をもくろむスターリン帝…