名言集

 今日はなにも浮かばないので、司馬遼太郎の褌で相撲をとる。
竜馬がゆく』から人生論をいくつか。

「なあに、斬られれば死ぬまでさ」
「すでに、塀を越えてしまっているのだ。腐れ儒者のように自分をぐずぐず責めても仕方のないことである。やるとなれば、断固とやるのだ」
「人間はなんのために生きているか。事を成すためである。事を成すにあたっては人真似をしてはいけない。人の事績を慕ったり人の真似をしたりするな、人の一生というのは、たかが五十年そこそこである。いったん志を抱けば、この志にむかって事が進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。たとえその目的が成就できなくても、その目的の道中で死ぬべきだ。生死は自然現象だからこれを計算に入れてはいけない」
「生きるも死ぬも、物の一表現にすぎぬ。いちいちかかずらわっておれるものか。人間、事を成すか成さぬかだけを考えておればよいとおれは思うようになった」
「生死などは取り立てて考えるほどのものではない。何をするかということだけだと思っている。世に生を得るは事を成すにあり、と自分は考えている」
「先人の真似をすることはくだらないことである。釈迦や孔子も人真似でない生き方をしたから、あれはあれでえらいのだろう」
「逃げ道があるかないかということは天が考えることだ。おれたちはとにかく逃げることだけに専念すればいい」
「賭けてみることだ。天がもしおれたちを生かしてくれるつもりなら、君は無事薩邸へ走り込める。さもなければ天命に従うまでさ」
「おれが出ねば天下はどうにもならンか、と竜馬はふと誇大な夢想をもつのだが、かといって竜馬にはまだ出る幕がなさそうであった。ついに生涯、竜馬の出る幕はないかもしれない。そのときは、そのまま死ぬるまでよ。命(めい)は天にある」
「世の中の 人は何とも云はばいへ わがなすことは われのみぞ知る」