今朝の新聞から

 社会面に小さく《愛知西部震源地震が相次ぐ》。
 昨日、愛知県で地震があったでしょ。震度3は久しぶりだったから、ちょっとびっくらこいた。中越地震の直後に現地調査に入った際の、柏崎駅前のホテルでくらって以来でしたぞ。
 昨日は書庫の中にいた。書庫には造り付けの書棚もあるんだけど、本が増え過ぎて、それだけでは対応できず、2.8mの天井高までカラーボックスを積んで本を収納してある。これはかなり危険だ。本が満載されたカラーボックスは凶器以外の何ものでもない。「ダモクレスの剣」のようなものですな。そんな上等なものでもないか。落語の「しわいや」の大石吊るし、てなところでしょうね。どちらにしろ、これが飛んで来ればたまったものではない。じゃあなんとかしろよということなんだけど、本が増殖しすぎでどないもこないもなりまへんねん。

《「改ざん許さない」抗議の輪》という見出しが社会面にあった。昨日、市民団体(といっても「中国共産党日本弱体化戦略」の意向をくんだ者が多数入り込んでいる)が国会議事堂前でデモをしたんだとさ。これらは「反政府運動」であり、そのまんま「反日運動」である。これが主催者発表で3万人を超える人々が集まったんだとサ。う〜ん、だけど左傾市民団体の皆さんはよく嘘をおつきあそばすからね。朝日新聞に掲載された現場の写真を見ると、まぁ相場の5割8掛けってところでしょう。1万人いるかいないかですな。3万人でもいいんだけれど、これくらいの数では「国民の声」とは言い難い。それこそ全共闘くずれの活動家だとか、東京近郊の共産主義礼讃者の同窓会のようなものである。けっして善良な国民の声ではない。
 名古屋でも政権に対する抗議集会があったそうだ。主催者発表で200人の活動家がプラカードを掲げて参加したという。これも100人いるかどうか。参加者は「いま政権が退陣しなくては、民主制は崩壊する」、しないって。

 オピニオン欄の「声」に《本当の人生 定年後に始まる》という投稿があった。ちょうど勢古浩爾さんの『定年バカ』(SB新書)を読んだところだったので、「また定年話かいな」と目を留めた。
この投稿者、『定年バカ』の中でも紹介されていた内館牧子さんの『終わった人』を取り上げて《「終わった人」というタイトルをみて、びっくりしました。63歳で定年を迎えた男性の心の葛藤と右往左往を描いた小説だそうです。》だそうですって、読んでないんか〜い。
 そんなことはどうでもいい。が、この人、102歳なのだ。そして85歳まで経理の仕事をして、退職後に緩和ケアの勉強会を主宰し、講演会をやり、署名活動を実施、ホームページも独学で作成し、生き生きと活動をしているのだそうな。そしてこう結んでいる。《少しでも誰かの役に立つことを見つけて生きがいにしてください。「終わった人」などと考えては、貴重な人生がもったいないですよ。》
 あはははは……。ワシャは怠惰な勢古浩爾さんを尊敬しているものである。だから『定年バカ』も楽しく読んだ。この元気な102歳のお爺さんは、その中に出てくる典型的な「生きがいバカ」なのである。勢古さんは言う。《「なにかをする」ことを強調するあまり、「なにもしない」ことの自由を抑圧することには反対している。》
「生きがい!生きがい!」と騒いで生きるのもそれはその人の人生だからどうぞご自由にということである。しかし、その思いを他人に押し付けはじめると、それは近所迷惑だ。こういう爺さんの近所でなくてよかった。