沛然たる雨の下

 根っからガキなんでしょうかね。
 昨日の昼、カーキ色のカッパを着て雨の中を自転車で走っていた。雨も小降りだったし、社用車もあいにく出払っていたので、「この程度なら」と本店まで出かけたわけである。ところが途中から雨足が強くなり、前方の神社の杜が霞むほどになった。
 これほどの雨で、外にいるのは久しぶりだった。さらに自転車で走っているなんていうのはいつ以来だろう。
 最初はね「たまらねぇなぁ……」と思っていたが、路面にできた水たまりの中を、わざと水しぶきを上げて走っていると、だんだん楽しくなってくるんですね。全身、ずぶ濡れだけれど、心がウキウキしはじめる。雨が楽しい。

 タイトルの「沛然」である。出典は『孟子』。ワシャは『中国の思想3孟子』(徳間書店)を持っているが、そこには「沛然」の載った章は省略されていていた。そんなんじゃダメじゃん。だからさっそく岩波文庫の『孟子』を注文しましたぞ。