ピケティ

 ワシャの友人の読書家が「本棚ラジオ」という本に関する情報を毎週発信している。
http://www.voiceblog.jp/hondanaradio/2117030.html
 パーソナリティのホンちゃん、ブンちゃんは友人なんだけれど、その読書量たるや生半なものではない。最新は、芥川賞直木賞について語っているので、ぜひお聴きくだされ。
 その「本棚ラジオ」の113回が「去年の積読本がたくさんありました」の巻で、その中に、トマ・ピケティ『21世紀の資本』(みすず書房)の話題があった。訳者が山形浩生であるので、購入に踏み切ったと言っている。
 そうかピケティを読まないとなぁ……ということで、二人に後押しをされたこともあって、今ワシャの机の上にそれがのっているわけだが、それにしても分厚い本だね。「はじめに」だけで38ページもあるんですぞ。「はじめに」の中に所得格差のグラフがあって、その分析がされている。「はじめに」じゃないじゃん。「はじめに」だけで心が折れそうになったわい。
 もちろん経済の本なので、本文中にも図表や数式が山ほどあって、これでも少ない方なのだそうだが、そもそも数字に弱いワシャには歯ごたえがありすぎる。
 とにもかくにも、ピケティの言いたいことは「資本主義という制度は、歴史的に見ても今後のトレンドを考えても、所得分配の格差は拡大していく」ということだろう。かつては先進国と後進国の間の格差、現在はその後進国という周辺がなくなりつつあるので、国内での富裕層と貧困層という格差が拡大していくということらしい。

 名古屋の丸栄の「ギフト商品解体セール」
http://www.maruei.ne.jp/yotei/gift-sale2015/
に殺到する客どものニュースがあった。係員の差し出す商品に、無数の手が伸びてくる。そのさまは餓鬼を見るようだ。餓鬼道に堕ちた爺が、積んである商品の上にのって、つまり自分の必要としない商品を踏んで、自分が欲しい奥の商品を取っている映像は凄まじかった。これなんかも国内格差の象徴なのかなぁ。