内閣改造

 人のことを言える立場じゃないけれど(笑)、能力のない連中に限ってこの手の不満をぶちまける。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140904-00050010-yom-pol
《今回の内閣改造を受け、参院自民党内の不満が高まっている》んだとさ。
 参議院で本命視されていた脇雅史氏と岩城光英氏の起用が見送られ、山谷えり子氏、有村治子氏が大臣になった。ある男性議員は「女性登用をアピールするために割を食った」と怒っているそうな。
 まったくお門違いである。ワシャは一般の人よりも国政に詳しい。『国会便覧』は毎版購入しているし、政治家関連の本もたくさん持っている。国会ウオッチャーとまではいかないけれど、なるべく重要なものについては注視をしているつもりだ。それでも脇氏、岩城氏などの活動があまり引っ掛かってこない。テレビでも見たこともないし、活字で読んだこともない。
 それに比べれば、山谷氏は拉致問題で何度もマスコミに登場しているし、国会の中でもその活動を目にすることが多い。有村氏は、朝鮮人がでたらめに作った映画「靖国YASUKUNI」に関連し、朝鮮人に利用された刀匠の名誉を守るために参議院で質問をしていた。もちろん脇氏、岩城氏とも参議院でいろいろな質問はしておられるのだろうが、残念ながらワシャは彼らの質問を寡聞にして知らない。なにしろ政治家は目立ってナンボというところがあるからね。
その他の要因もみていこう。
 まず年齢である。脇氏69歳、岩城氏64歳に対して有村氏43歳である。どう考えても若い将来性のある人物を選ぶでしょ。
 そして脇氏は国土交通省の官僚だった。それも東京大学。ワシャが前々から言っている「官僚に政治をやらせてはいけない」ということから考えると脇氏の目はない。それに本人が閣僚になりたくないと言っている。ならば陣笠どもが騒ぐことでもあるまい。大過ない政治家人生を送りたい官僚的な御仁には、乱世の内閣は不向きだろう。
 もう一人の岩城氏である。いわき市議会議員、福島県議会議員、いわき市長、参議院議員という政治に関わるポジションを総なめにしている。あわてて市長選に出てみたり、市長2期目半ばで市長を辞めて国政に出てみたりと、なにをしたいのかがよく解らない人だなぁ。さすが政治屋さんなので、不祥事も多そうだ。入閣前の素行調査で引っ掛かったんじゃないの(笑)。
 その点、有村氏は起用見送りの二人に比べてものが良さそうである。国際基督教大学を卒業し、その後留学、民間企業に就職し退職し、青山学院大学の院で勉強をして大学の講師もやっている。いろいろな経験を経てスキルアップしているところが見て取れる。官僚から政治屋政治屋から政治屋などという単調な道ではない分、世間を知っているだろう。面構えを見ても彼女ならやれそうな気がする。また台湾との関係を重視しているところも好感が持てる。高祖伯父の因縁からか、靖国神社を支援しているところも見所があるじゃないか。
 その高祖叔父である。四代さかのぼると、あの海江田信義の三番目の弟(四男)に行き着くところが、なかなか歴史を感じさせる家系で、歴史好きにはたまりません。
 海江田信義の話を始めると長くなるのだが、この男、薩摩藩士で元は有村俊斎と名乗っている。靖国神社に立っている大村益次郎を暗殺した大馬鹿野郎としても歴史に名を残している。こいつは馬鹿なだけに長生きをした。たまたま西郷隆盛とか大久保利通とつるんでいたために明治政府で異例の出世をするが、そういうことって歴史上ままあるんですね。
 有村兄弟は下にいくほど優秀だと言われた。三男の次左衛門は桜田門外の変井伊直弼の首を挙げ、その後、現場で自刃している。次男の雄助も水戸浪士と行動をともにしていたため責を問われ、やはり自刃をすることになる。有村氏のご先祖は、俊斎から数え三番目で四男にあたる。この人は後に第五銀行の頭取をつとめているという。
 どちらにしても参院自民の言っていることはいちゃもん以外の何ものでもなく、こういった輩が国政を誤らせる。ホントに日本の政治家は政局が好きだからなぁ。