ためになる講演会

 ワシャに日本酒の呑み方を教えてくれたのは、陸軍中佐だった竹田恒徳という人である。「熱燗」の他にも「人肌燗」「日向燗」「飛切燗」などがあるということを、「文藝春秋」かなにかの文章で教えていただいた。
 昨日、その人のお孫さんの講演会に行ってきた。最近、テレビでよくお見かけする慶応大学の武田恒泰さんである。お題は「誇り高き日本の未来」というもの。
 講演会は午後2時に始まって、なんと3時50分までの長丁場となった。竹田さんはその間、ずっといつもの少し早口なペースで話しっぱなし。支那中国・朝鮮との問題、安心・安全・確実な日本の話、戦争と国民、戦争に敗けるということ、日米戦争は実は勝っていた話、民族の条件、他者のために生きるということ、日本人、欧米人、支那中国人・韓国人比較……などなど、100分はあっという間だった。
 日本神話が好きで、日本の歴史が好きで、日本の伝統文化を趣味にしているワシャにとっては、すべてが首肯できる話ばかりでおもしろかったが、ときには過激な発言もあって、「このあたりは素人衆についてこられるのかいな」と危惧をしていたが、600席の会場で、むっとして席を立った人とトイレが我慢できなかったお爺さんはそれでも数人だった。
 竹田さんのきつい意見にも会場から笑いが出ていたので、99%の聴衆は竹田節を堪能して帰られたのだろう。竹田さん、100分の最後の5分をちゃっかりと自分の著書やCDの宣伝に使っていたが、それに感化されたのか、ホールの外の売店では、若い人たちが争って竹田さんの本などを購入していた。あの年代が、日本とは、日本人とは何ぞや、ということを再学習してくれることはとても好ましいことである。そういった意味からも、こういった竹田さんのドサ回りは、地方から健全な日本人を底上げしていくいい手法だと思っている。
 講演の内容については、また明日のココロなのじゃ。