ワシャMじゃない

 昨日は大変な一日だった。どう大変かというと検査に検査が重なった検査漬けの日だったけんさー。
 我社は、5年刻みで社員の脳ドックを実施している。ちょうどワシャがその年齢に当たった。40歳だったかなぁ(笑)。たまたま健康管理の部門の社員がワシャのスケジュールを確認して、昨日が空いていたを見つけられてしまった。せっかく休もうと大切に取っておいたのに……。
 正味、脳ドックなんてやりたくない。それでなくても不健康な人生を送っているんだ。検査すれば異常は出るに決まっている。そんなものを改めて確認してもねぇ。でもね、保健婦さんに「やってください!」って優しく言われちゃうと、押し切られちゃうんだな、結果、「じゃぁやるけんさー(くどい)」ということになった。休みを返上して、トホホ。
 あわせて、先月の人間ドックで胃が引っ掛かって、主治医の先生に「1本飲んどきますか」と胃カメラチオビタみたいに勧められた。その胃カメラの日程も休みといえば昨日しかないので、結局、一緒にやることになった。

 脳の検査は岡崎の某所で行った。午後1時に受け付けを済ませて、検査着に着替えさせられる。検査は待ち時間が多いと聞いていたので、新書を一冊持って検査の待合に行く。施設は人間ドックの大規模施設なので、午後は閑散としていた。脳ドックはやはり検査する対象者が少ないのだろう。
 まずはMRIをやるんだね。台に縛り付けられ、トンネルの中に放り込まれて「ブーブーブーブーカンカンカンンカンドンドンドンドン……」と20分の間、音に苛まれる。MRIは何度か経験しているのだが、あんまり機械的には進化していまへんで。
 ワシャは戒められてじっとしていることが得手ではない。いつも何かやっていたいタイプなのじゃ。だったら寝ればいいじゃん、ということなのだが、こんな格好で、こんな騒音の中で繊細なワシャは寝ることなど不可能だ。仕方がないので20分間、いい子で耐えましたがな。
 それから次は頚部のエコーである。これも30分くらいベッドの上で、首のあたりを圧迫され続け、それでもMRIよりも体の自由が利くので、少しは楽だ。
 検査のオネーサンに、
「よく寝てしまわれる方がいますが脈拍がおちますので寝ないでください」
 と言われたが、くどいようだがこんな環境では寝られない。
「大丈夫です」
 とだけ答える。
 検査が始まると、首筋にベトベトとゼリーを塗られて顎の下あたりから首の付け根あたりまでにエコーを当てていく。これがけっこうじっくり丁寧なもので、どうだろう30分くらいだったかなぁ。なにしろ退屈には退屈だが、MRIと違って、こちらは少なくとも人間(それも女性)が対応してくれる。その分だけはなんとなく人間らしい検査である。
「右を向いて、左を向いて、少しもどって、力をぬいて、息をとめて……」といろいろうるさいが、退屈なんでなんでも言うことをきく。

 検査を終了し、受付で支払いを済ませる。「金1万円也」え〜ん、2回分の呑み代が飛んでいく(泣)。最後に受付のお嬢さんが、ピンクの紙片を渡してくれた。
「3階のカフェテリアであるいお食事をご用意しておりますので、お立ち寄りください」
 ってあなた、ワシャ、今から胃カメラだから水も飲めないんだって(号泣)。

 ううう、地獄の胃カメラについては書く時間がなくなってしもうた。ではまた明日。