大変な滋賀出張

 昨日は、朝から滋賀県大津市に出張していた。某研究所の所長の特別レクチャーを受けるためである。このレクチャーが我社の次の10年の方向性を決める、重要な機会になるかもしれない。
 午前8時30分、朝の打ち合わせをすませ、部下に仕事の指示を出し、副社長以下8人がハイエースに乗り込んで、滋賀県に向かう。天気は快晴、みごとなドライブ日和である。通常であれば2時間ちょっとで大津に着く。通常であればね……。
 ハイエースは、愛知県刈谷市から国道23号バイパスに乗る。くどいようだが通常であれば、あっというまに隣接の豊明市を抜け名古屋市に入る……はずなのだが、バイパスの名古屋方面は大渋滞となっている。豊明市内の平面交差が解消されて、最近は比較的スムーズな通行だったはずなのだがどうしたというのだ。
 ノロノロと進むこと30分、ようやく原因がわかった。追い越し車線で、2台の車が接触事故を起こし、そのままそこにデンと停車しているのだ。横を通り過ぎながら、いじわるなワシャは車両をしっかりと観察する。追突事故のようだが、前後の車に大した損傷は見あたらない。コツンとやった程度だろう。ところが、どちらかの車が警察に通報したんでしょうね。2台とも、走行の邪魔になることなどお構いなしに、走行車線に停車している。何百台もの車が渋滞しようが、蛙の面にションベンてなものさ。2台とも責めてはいけない。悪いのは前方不注意の後続車のほうだ。
「おまえがしっかりと前を見て運転していれば、何百台もの車が迷惑を被らずにすんだんだぞ。バカ!」
 と、窓越しに言ってやろうかと思ったが、追突車両を抜いた瞬間に前が開けてハイエースは走り出してしまった。残念。

 車は、伊勢湾岸自動車道に入って、名古屋南部を快走する。これなら、予定より早く大津に着きそうだ。時間に余裕があるなら、大津坂本の「鶴喜そば」本店
http://www.tsurukisoba.com/
に寄ってみたい。そのことを提案すると副社長以下皆さん同意してくれた。うれしい。
 さあ、一路大津へ……。
 あれれれれ?愛知・三重の県境を越えた辺りから、渋滞が始まりましたぞ。なんじゃ?
 今回のツアーを企画したI君が言う。
「この先の四日市ジャンクションで伊勢湾岸と東名阪道路が合流するんですよ」
「えええ!合流するなら合流する先線で車線を確保しておけば渋滞なんかしないじゃん」
「いえいえ、そこまでできていないのでボトルネックになっているんです」
 渋滞して当り前だのクラッカーじゃないか。中日本高速道路株式会社、バカじゃないの。そんなんだから、社員に1520万円もだましとられるのさ。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120327k0000e040200000c.html

 そんなことはどうでもいい。
 ハイエースが渋滞から脱出し、滋賀県土山サービスエリアに入ったときには、昼飯を食う時間すらなくなっていた。当然、「鶴喜そば」は断念せざるをえない。断念!違った、残念!

 コンビニでパンを買って車中で食べながら、とまで考えていたが、ナビゲーターがいいコース取りをしてくれたので、20分程の食事の時間が確保できた。おかげで大津市内のファミレス(トホホ)でなんとかまともな昼食にありつけたわい。

 研究所には定刻どおり到着する。挨拶もそこそこにすぐにレクチャーが始まる。レクチャーの内容は、企業秘密なので割愛する(笑)。しかし、午後1時から4時15分まで3時間余にわたって集中講義と熱い議論を交わした。

 さて、帰路である。
 4時20分には某研究所をあとにしている。研究所から大津インターはすぐそこだ。4時30分には、名神高速道路に乗って、一路愛知にむかって走り始めた。快走快走。車窓には夕暮れの近江路が展開していく。高速道路の先には近江富士も望むことができる。6時30分には社に帰りつけるだろう。善哉善哉。
 1時間ほど走って、名神養老サービスエリアでトイレ休憩。すでに行程の3分の2を消化している。快調快調。
 買い物もそこそこに、すぐに車にもどって、本線に合流する。ところが電光掲示板にいや〜な文字が光っているではないか。「渋滞情報 一宮JCTを先頭に8km」とある。またかいな。ただ、その個所も名神東海北陸自動車道の合流点なので、日常的に渋滞のあるところだ。だから、ノロノロとはなるだろうが、停まることはないと高をくくっていた。
 ところがその考えは甘かった。大垣あたりから流れが滞りだし、長良川で完全に停まってしまった。一宮JCTを頭にして8km、電光掲示板のとおりだった。通常時なら5分で通過する距離を1時間半かかって進むことになる。いい加減にしろよ。
 午後7時過ぎに、渋滞原因の事故現場に差し掛かる。やはり追突事故だった。前を見て運転しろよボンクラ!ボンネットが潰れていたが、死亡事故ではなさそうだ。
 午後7時の段階で渋滞は12kmまで伸びていた。10mに1台としても、この時点で2400台の車両が渋滞に巻き込まれている。それが何時間続くのだろう。前方不注意のバカ1人のために、どれほど多くの関係ない人々が無駄な時間を浪費し、ストレスを溜めこんだことだろう。バカに高速道路料金の一部を返してもらいたいくらいだ。大げさではな何千人もの人に迷惑をかけた人間は、一週間くらい道路わきで晒し者にすべきだと思う。そうでもしないとだらしのない運転をするバカは蔓延り、まじめにハンドルを握る多くのドライバーに迷惑を掛け続けることになる。

 今朝の朝日新聞に、大麻を吸引した小学校の教師の記事が載っている。名前・年齢・学校まで暴露され「懲戒免職になりました」という記事である。確かに大麻の吸引は日本では法に抵触する。しかし、この教師は「懲戒免職」となり、社会的な制裁を受けているのではないか。にも関わらず、新聞、マスコミは大騒ぎをして晒し者にする。
 反対に、高速道路でだらしのない運転をして、何千人にも迷惑を与えたボンクラドライバーは平然としていやあがる。
 これで扱いが平等と言えるのだろうか。

 そして、もう一つ、愛知県警の対応である。そりゃ現場検証もあるだろう。しかし、大渋滞を引き起こしていることは明白だ。いつまでも事故車を走行車線に並べて、遊んでいるんじゃない。一宮インターの出口付近での事故じゃないか。さっさと車両を高速道路から降ろすなり、せめて路肩に寄せれば、本線の大渋滞はあっという間に解消するだろう。臨機応変に頭を使えよ。