『正論』の3月号に「2012年注目の政治家50人を値踏みする」という特集がある。いろいろな政治家が取り上げられているが、得点の高いところを列挙しておく。
麻生太郎⑦、安倍晋三⑨、石原慎太郎⑨、稲田朋美⑩、江口克彦⑧、大村秀章⑦、亀井静香⑦、城内実⑧、小泉進次郎⑨、佐藤正久⑦、鈴木宗男⑦、高市早苗⑦、長島昭久⑧、中山恭子⑩、西田昌司⑨、西村眞吾⑧、平沼赳夫⑧、古屋圭司⑦、松原仁⑦、馬淵澄夫⑦、山田宏⑧、山谷えり子⑧、義家弘介⑦、氏名のうしろの数字は10点満点の点数である。稲田さん、中山さんが満点となっている。ただ、評価者が2人なので、好悪が出るため、例えば橋下徹、渡辺喜美、江田憲司あたりは、一方の評価者の点が厳しいために大村愛知県知事の後塵を拝する結果となった。8点以上の顔ぶれを見ると、この面々が国の転轍機を握れば面白くなりそうだと思わせる。7点は玉石混交といったところか。
評価の低かったのは、石原伸晃、枝野幸男、岡田克也、小沢一郎、海江田万里、谷垣禎一、野田佳彦、原口一博、舛添要一、蓮舫である。このラインナップはブレがある上に決断力がないところが低評価の理由だろう。そろそろ賞味期限切れの雰囲気も漂う。
今朝の朝日新聞に「政治塾 花盛り」という記事がある。橋下大阪市長が「維新政治塾」を立ち上げたのに習い、というかすぐに影響され、大村知事、河村名古屋市長らも次々と政治塾を発足させた。大村さんが「東海大志塾」、河村さんは「河村たかし政治塾」ってそのまんまやん!このオッサンはどこまでいっても「自分自分」なんだね。
政治塾もやればいいというものではない。橋下さんの塾は、一年で12万円かかる。ところが大村さんの塾は、1回2000円×12ヶ月で2万4000円である。河村さんにいたっては、資料代のみなんだとさ。
石神賢介『婚活したらすごかった』(新潮新書)にこうある。
《会費が高めだと安心感がある。「コストをかけてでもパートナーを見つけたい」という真剣度の高い男女が参加するからだ。会費の安いパーティーは、安いなりの男女が集まるように思える。》
婚活パーティーも政治塾も同じなのだ。金額に主催者の真剣度が見えるし、参加する方だって金額の多寡は重要である。河村さんは「パフォーマンスなんだからテキトーにやっておけばいいぎゃ」てなところがモロに目につく。主催者がそういうことでは、まともな塾生は集まるまい。政治家を目指す若人たちだって、さすがに河村さんが講師では心もとない。
松下村塾ならいいけれど、岡田以蔵塾に入っても仕方なかろう。
朝日新聞の記事の末尾に、北川正恭元三重県知事がこう苦言を呈している。
「人材をよく見極めないと、玉石混交ではなく石ばかりになる恐れがある」
もちろん塾にも玉石は混交している。安い婚活には安易な参加者が多い。でも、現役の政治家だって石がゴロゴロしている。とくに比例のケツッペタなどは石ばかりだ。