談志が死んだ

 落語界の巨星が落つ。
 落語立川流の家元の談志師匠が21日に喉頭がんで身罷られた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111123-00000020-mai-soci
 タイトルはややふざけてはいるが、ワシャは談志を尊敬している。
『談志人生全集』(講談社)は全巻持っているし、『談志最後の三部作』(梧桐書院)も読んだ。『談志絶倒昭和落語家伝』(大和書房)、『新釈落語噺』(中央公論新社)、『現代落語論』(三一新書)でも勉強をさせてもらった。
 最後にタイトルを連ねた『現代落語論』だが、1965年に出版され、物議を醸した名作である。巻末の「落語家が売れるということ―――マスコミと落語」などは、骨太の落語論として秀逸だ。この論で、談志は落語を、能と同じ道をたどるのではないかと懸念を示している。幸いにして、平成に入り落語は持ち直し、今や、上手の落語はどこへ行っても大入りになっている。ワシャの地元でやっている定期寄席も立錐の余地がないほど客が入る。
 落語界の隆盛と、自身の弟子たちの活躍を見て、談志師匠、照れくさそうに苦笑しながら彼岸に旅立ったにちげーねぇ。
 孤高の天才、立川談志、もう一回、「芝浜」を聴きたかったなぁ。
 
 談志についてはこちらにも。
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20110627/1309127916
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20110625/1308982160
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20100913/1284324465
 戒名「立川雲黒斎家元勝手居士」は自分でつけたそうな。そんなものに価値を見出していないところが談志らしい。