立川の休日(22日目)

 立川へ来て、もう22日も経つのか。月日の流れるのはまさに矢の如し。うかうかしていると何も成さぬままあっというまにジジイになってしまう。

 昨日は久しぶりにのんびりとした休日を過ごすことができた。相変わらず、眠りが浅く、午前1時くらいに目が覚めてしまう。まぁ、いつもどおりといえばいつもどおりだ。残り数日のことなので、眠れないなら眠れないでいいと、開き直って本を読むことにした。このところ、研修関連の堅い本ばかりだったので、まったく研修に関係のない本を読む。内田魯庵『社会百面相』(岩波文庫)、中丸明『絵画で読む聖書』(新潮文庫)などである。
 そうそう、寮の部屋にはね、幅120センチ、高さ210センチの本棚があるんですよ。寮とはいえ本のない空間は落ち着かないので、自宅から送ったものや研修で配布されたものなど160冊ほどの書籍が並んでいる。もちろん、大半は今回の研修関連の本なのだが、それだけでは面白くないので、上記のような本も何冊か混ぜてある。寮の中では、蔵書数はワシャが一番だ(エッヘン)。
 4時半ごろまで、ベッドで本を読んでいると、そろそろ窓が白み始める。そうするとベッドから這い出して、机の前に座ってパソコンをパコパコ。パソコンの合間にバスタブに湯をはったり、軽く朝食をとったり。
 日記を早めにアップすることができたので、寮の倉庫から掃除機を持ち込んで部屋の掃除をする。風呂の残り湯で洗濯もする。ベランダに洗濯物を干して、次は荷物の整理だ。
 9時50分、寮の自転車(因縁のこけた38号車)で仲間と駅前の高島屋に向かう。古里への土産を買うためである。買いものを終えて発送を済ませると、10時40分を回っている。今日のお昼は立川市の北部にある蕎麦屋「八十八庵(やそはちあん)」
http://rp.gnavi.co.jp/6281930/
と決めてある。高島屋から北を目指し必死に自転車を漕ぎましたがな。
 店は、立川市の北部を横断するすずかけ通り沿いにある。確かに街路樹はプラタナスだ。今が盛りで、歩道にほどのいい木陰をつくっている。剪定も強くしていないようで、樹形もいい。これが、ワシャの古里となると、鳥がうるさいだの、葉っぱが落ちるだのと苦情が入って強剪定の結果、みすぼらしい街路樹が寒々しく立っているという状態だ。民度が違うのかなぁ。市街地のあちこちに街路樹も含めて、大きな樹木が多い。
 おっと、蕎麦屋のことでした。ここで粗挽きせいろ1000円をいただく。ソバの実を粗く挽いているので、麺がごつごつして荒々しい。これが太く切ってあるのでこたえられません。汁を少しつけてズルズルッと呑むのだが、ごつごつしているので一気に喉を通らない。どうしても二度三度と噛まなければいけない。でもね、この食感もいい。腰があって、噛むたびにソバの香りが鼻腔を抜けていく。これはまた食べたくなりましたぞ。
 昼食後、玉川上水を散策し、一旦寮にもどった。汗になったのでシャワーを浴びて、再び自転車で出かける。立川駅前にオリオン書房という大きな書店があるんですね。立川へ来て初めての新刊書店である。
 いやー、本のある空間というのは、ホント、落ち着きますね。1時間も本屋の中をうろついていただろうか。欲しい本ばかりだが、荷物になるので、5冊のみとした。
現代思想7月臨時増刊号 震災以降を生きるための50冊』(青土社
ユリイカ7月号 特集宮沢賢治』(青土社
上原善広『私家版 差別語時点』(新潮選書)
古賀茂明『官僚の責任』(PHP新書)
栗原敏雄『勲章』(岩波新書
 寮に帰って、ざっと目を通したが、どれも面白い。とくに『官僚の責任』はちょうど今やっている研修とも繋がるところがあるので、付箋がいっぱいついてしまった。権力に目覚めたサヨクの仙谷官房長官(当時)に「首にするぞ」と脅されても屈しなかった志の官僚である古賀茂明さんは怒っている。
 昨日、民主党の岡田幹事長がJT株の売却に言及した。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110724-OYT1T00487.htm
 これについても触れられている。そのあたりについては明日にでも。