小学生でもあるまいに(8日目)

 心配しないでくださいね。
 寮の自転車で立川駅前を走っていた。女の子の自転車がぴゅっと脇から飛び出してきた。衝突を避けようとハンドルを切ったら見事に転倒してしまったわい。いてててて……。起き上がって見てみると、キズだらけ。おまけに治りかけていた腰まで痛めてしまった。
 女の子はチラリとふりむいただけで、そのまま走り去った。都会の人は冷たいのね。

取りあえずハンカチとティッシュで止血をして、急いで寮に戻った。部屋に戻って洗面台で傷口を洗い、メンソレタームの「キズ消毒薬」を徹底的にシュッシュしましたがな。その後、キレイなティッシュでしばらく止血をして、血が止まったところで、メンソレタームの「救急バン」で指1本ずつ強めに巻いていく。7月7日に脛を怪我したときに、「キズ消毒薬」を買っておいてよかった。でも、「救急バン」のほうは使い切ってしまった。
 全身絆創膏だらけのワシャを見た寮の仲間は「小学生でもあるまいに」と笑って言う。なにを言うか。近頃の小学生がこんな絆創膏だらけになるほど、いたずらや喧嘩をしますかってんだ。

 そうそう、怪我で思い出した。やはり、一昨日と同様に「文芸春秋」の石原知事、藤原正彦さんの対談から引く。かつて、麻生太郎首相が「怪我」を「かいが」と読んだことに言及して、石原知事がこう言っている。
《私はある人を通じて彼に言ったんですがね。「君ね、漢字が読めないことで本当は軽蔑されているんだよ」と。人間にとって軽蔑ほど嫌なものはないんです。僕は憎まれても平気だけど、軽蔑だけは嫌だと。》
 ワシャも軽蔑されるのは嫌だなぁ。

 関係ない話でした。