今、天皇論が畏れ多くもおもしろい その1

たかじんのそこまで言って委員会」がDVDを出した。「超・天皇論」である。
http://www.ytv.co.jp/takajin/dvd05/index.html
 もちろん購入して見ましたぞ。いままで「委員会」で「天皇」あるいは「天皇家」について論じた回をまとめてある。おまけとして京都産業大学所功教授と評論家の西尾幹二さんのガチバトルもあって興味深い。
 天皇論については、漫画家の小林よしのりさんが詳細に描いている。『天皇論』(小学館)、『昭和天皇論』(幻冬舎)、『新天皇論』(小学館)である。
 また、現在発売中の「別冊正論」(産経新聞社)では「皇統の弥栄、日本の永遠を祈る」と題して、皇統をめぐる議論を展開している。
 月刊誌の「WiLL」では、小林よしのりさんと上智大学名誉教授の渡部昇一さんとのバトルが長らく続いていた。いやいやまだ継続中かもしれない。
 今、争われている天皇論はおおむね二つの流れに分けられる。渡部さんのグループが主張する「男系男子継承論」と、小林よしのりさんが言う「女系天皇容認論」である。詳細は関連文献を読んでいただきたいが、大雑把に言えば、「男系男子継承論」は、「神武天皇以来『y染色体』つまり男系の男子でつないできた天皇を女系にすることは皇統の破壊である」というもの。
女系天皇容認論」は「現在の皇室を考えると、女子は臣籍降下して皇室を離れてしまうので、将来は悠仁さまおひと方になってしまう。先々悠仁さまに男子がお生まれにならなければ皇統は絶える。だから女性皇族の方々に女性宮家を創設してもらって皇室に残ってもらう。永く皇統を継続するためには女系天皇も認めていく」といいうもので、小林よしのりさんの思想的背景には、皇學館大学田中卓名誉教授や冒頭に名前を出した所功教授がついている。
(下に続く)