冬が来る前に、冬が来た

 歌舞伎の浪幕を振り落すように、季節が1日で音を立てて変わった。
 月曜日は夕方から友人と名古屋に出掛けた。日中、雨模様で湿度が高く蒸し暑い日だった。だから、まだサマースーツで十分だった。そのスーツすら脱いでワイシャツ姿で、なおかつ扇子を頻繁に使うというような状態だった。
 昨日はうって変わって北風の強い寒い夜だった。隣町で「あるじゃん東刈谷」というイベントがあって、そこに仲間と出掛けた。もちろん寒い日になるという予想はしていたので、厚手のコーデュロイのジャケットを着込んでいったが、甘かった。寒いなんてもんじゃない。
「あるじゃん東刈谷」というのは、JR東海東刈谷駅周辺の店舗が協力して1枚700円のチケット5枚つづりを3000円で発行する。それを客が購入して店舗を飲み歩くという趣向。店は700円でビールなど酒類を1杯と自慢の料理1品を提供する。次から次へと梯子して、飲みまくったのだが、昨日の寒さでは、ビール1杯程度は、店を出て寒風に吹かれればあっという間に冷めてしまう。5軒回っても、駅に戻ってきたときには素面に戻っていた。
 仕方がないので、安城に戻って思いきり飲み直しましたぞ。めでたし、めでたし。

 それにしても、今、愛知県刈谷市の元気がいい。こういったイベントもそうだし、JR刈谷駅前の整備も順調に進んでいる。また、この不景気にも関わらず長年の懸案だった庁舎の建設を手際よくやってしまった。行政関係者の手腕の切れはいかばかりであろうか。
 今、日本全体に元気がない。国がどんどん冷え込んでいく。しかし、辛うじて西三河の製造業が踏ん張って、少しの明るさを見せ始めている。でもね、屁たれ左巻きの菅政権が下手をうつと、この兆しをつぶしかねない。誰が選んだんだ、こんな連中を……。