七転八倒(午前0時の報告) その2

(上から続く)
 ようやく寝ついたところを携帯電話の着信音で起こされる。なんで寝室に携帯を持って行ったんだろう。着信を見れば、パセリ君ではないですか。
「なに?」
「次回の読書会の課題図書が決まった」
「そう」
「次回は、○△■@◎◆の▽×@@▲☆にするからね」
「はいわかりました」
 って、なんにも理解できなかった。
 午後10時30分、熟睡しているところを再び着信音に目を覚ます。なんでワシャは携帯を切っておかないのだろう。着信はパセリ君だ。
「なに?」
「読書会が終わりました」
「そう」
知立のHさんも心配してたよ」
「そりゃぁ申し訳ない」
ワルシャワさん、走り過ぎだって」
「いやぁ、そんな意識はないんだけど」
「まぁお大事に」
「へえご丁寧に」
 パセリ君のおかげで、またまた目が覚めてしまった。会社で今日中にやろうとしていた書類を持って帰ってきている。これに目を通すことにするか。
 まだ胃のあたりに不快感がまとわりついている。昨日、実施した仮装行列ではしゃぎすぎて、喉は痛いし、腰は悲鳴を上げているし、膝も笑っている。ハンドマイクをずっと持っていた右手はプルプルするし、どうやら熱もあるようだ。でもね、喉にはノドヌールスプレーとタオルを巻いて、腰と膝にはいつも湿布を貼り、右手にはサロンパスを、額にはヒエピタシートを貼った。
 満身創痍だが、いいこともある。体重が2.4キロも減った。

 そんなことはどうでもいい。問題は、今日、田母神俊雄航空幕僚長の講演会が某所であるので、それにどうしても行きたいということなのだ。尖閣諸島の話や、その後のデモの経緯などタイムリーに当事者から聴く機会などそうそうありませんからね。とにかく朝までには体調を万全にしておかなければ……と、ここまで書いてきて、寒気がする。また脂汗がにじんできた。気持ちの悪いのもぶり返してきた。これは仕事を再開している場合ではない。まもなく0時になるが、もう一度、床につくことにする。
 もうパセリ君からも電話は掛かってこないだろう。