信じられない中国青海地震

 テレビを見ていて腰をぬかすほどびっくりしてしまった。またヘルニアが悪化するわい。
 中国青海省玉樹チベット族自治州玉樹県を震度7.1の大地震が襲った。17日現在、死者は1339人、行方不明者が332人となっている。14日に発生しているのですでに「黄金の72時間」が経過し瓦礫の下で救助を待つ人の生存率は急速に減少していくだろう。
 こういった状況の中で、中国政府はいったい何を考えているのか。
 温家宝首相が急遽現地入りした。それはいい。現地で陣頭指揮を取ることは災害現場では効果が高い。しかし、温首相がもっともらしい顔つきで被災者に演説をしているとき、その周辺でオレンジ色の制服を着た救助隊が何人もぼーっと温首相の話を聞いているではないか。こいつら何をしているんだ。一刻も早く現場に戻れ!この瞬間にも瓦礫に埋もれたチベット人の命が消えていくんだぞ。
 もう一つ、声を上げてしまったのは、16日の映像だと思うが、瓦礫の上にパワーショベルを据えて足下の瓦礫を掘り返していたことである。信じられない。災害直後に、暴挙としかいいようがない。瓦礫の下に生存者がいるかもしれないのに、なんと大雑把な救出作業だろう。
 そして最悪の判断は、海外からの救援要請を中国政府が断わったことである。中国の人権問題を世界から隠蔽するために、もっとも優れた技術を持っている海外のレスキュー部隊の介入を拒んだ。この一点だけとっても、彼の国は人命よりも国の面目を重んじる奇妙奇天烈な国体をお持ちのようだ。この愚策でどれほど多くのチベット人の命が失われたことだろう。
 胡錦涛酒席は「被災者の救助に全力で取り組め」と指示したそうだが、
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010041800008
現地の状況を見る限り人命を優先しているとは思えない。
 2008年5月12日の四川大地震の時にも感じたが、人権という概念のない国では人命は紙より薄いようだ。
 ダライ・ラマが現地慰問を希望しているが、独裁国家、非人権国家、隠蔽国家では訪問実現など100年経っても無理だろう。