ストレスを発散しなくっちゃ

 4月から新しい部署・職制になって、ちと忙しい。慣れるのに時間が掛かりそうだ。週末になってストレスがたまっているのに気がついたので思いきってセドリのドライブに出た。ちなみにセドリというのは、古書店が、他の古書店をまわって欲しい本を抜き買いしてくることさす古書店用語である。
 ワシャは古本屋ではない。だから、厳密に言えばセドリではないが、何軒かの古書店ブックオフをまわっている間に、車の後部座席に本が積まれていく様は、古本屋のオヤジのセドリなのだった。
 昨日は、4軒のブックオフを物色し、ウン十冊ほど本を買う。そして急ぎ自宅にもどって読む。
 菅聖子『一澤信三郎帆布物語』(朝日新書)は、京都の老舗「一澤帆布お家騒動」を綿密な取材でまとめた労作で、騒動の裏側がよくわかった。
 小谷野敦大河ドラマ入門』(光文社新書)は著者の大河ドラマオタクぶりが如何なく生かされ、大河ドラマデーら集としても役に立ちそうである。
 八幡和郎『本当は恐ろしい江戸時代』(ソフトバンク新書)は、突っ込みどころ満載のトンデモ本だった。この本については日をあらためたい。
 奥田英朗『ララピポ』(幻冬舎)、ちょっと前に奥田英朗を固め読みした。だから書棚に十数冊は並んでいると思う。その中になかったので、早速、買って読みましたぞ。ドハハハハ……いやー面白かった。帯びには「いや〜ん、お下劣。」と赤書きされ、カバーには鍵穴が開けられ、表紙本体にカラーで印刷された春画の腰元がそこから顔を出している。その装丁のとおり、エロエロな奥田ワールドが展開されるのだが、6つのエピソードが見事に絡みあい、納得の結末を迎える。でもね、ちょっとエロエロなので紳士淑女にはお薦めできない。あらま、帯にもそう警告してありました。
 猪狩章『体験的メモ学』(情報センター)は、今、メモについて極めてみようと思い始めていたので、少し古い本だったが、メモという行為に古いも新しいもなかろうと購入した。
「会議の記録に図式法を」
「目の前でメモすることの信頼性」
「電話メモのヒント」
などなど、けっこうタメになりましたぞ。
 完読したものは、上記の5冊だけだが、その他の本にもざっと目を通していたら日付が変わってしまった。

 思いきり買って、思いきり読んだのでストレスが発散できたのだった。めでたしめでたし。