男の引き際

 大相撲初場所が始まった。
 大関から千代大海が陥落し、今場所は関脇で10勝をめざす。10勝をすればすんなりと大関に返り咲くことができるのだ。しかし、初日、二日目と連敗をしてしまった。これはかなり厳しい。身体も往時と比べると一回り小さくなっている。
 正面で解説をしていた錣山親方も「十両から幕に上がってきた頃の体格ですね」と嘆いていた。千代大海、もう大関を張るのは限界だろう。このところ負け越し、角番で8勝7敗、負け越し、角番で8勝7敗……という不甲斐ない成績が続いた。この際、潔く大関の座を退き後進に道を空けて、自らは平幕でもいいじゃないか、体力の続くところまで相撲を取り続ければ。
 解説をしている元寺尾の錣山にしてもそうだった。(それにしても大阪梅田で入れなかった「相撲茶屋 寺尾」は返す返す残念じゃ)関脇まで登って三賞を7度も取っている人気力士が、十両の尻で完全燃焼し切るまで相撲を取り続けた。それも相撲人生、力がなくなれば指定席は後進に譲って、力に見合ったところで仕事をすればいい。

 昨日、ニュース番組で、久々に森喜朗代議士のお姿を拝見した。なんだか空気が抜けちまったみたいでお顔がシワシワしていましたぞ。そしてこんなことを憤慨しておりました。
「首相経験者のところへ、わけのわからない女性を立ててくるというなんてね、民主党は情というものがあるのか?」
 そんなことを言っている場合か。
 今朝の新聞には、久しぶりに麻生さんの消息が載っていた。地元の新年パーティで鳩山首相の母親からの資金提供についてこんなことを言っている。
「1日50万の『子ども手当て』はでかい。しかももらった本人は知らんかった、と。やった方はかなりショックだったと思いますが」
 何を言っているのか解らないが、お元気そうでなによりだ。

 政界というのは角界と違って実力の世界ではないから、こういった実力もない口先だけの連中がいつまでも蔓延ってしまう。このご両所、実力からいったらどう斟酌しても国政(幕内)レベルではない。かといって地方(十両)クラスかと言えば、いえいえ地方議会にはもっと優秀なのがゴロゴロしている。この二人に関していえば町内会長(幕下)がいいところだと思いますよ。
 そのレベルが首相(横綱)を張っているから国がおかしくなる。当たり前と言えば当たり前だのクラッカーなのだ。