名残の紅葉

 地球寒冷化の影響で京都は寒かった。平成の不平等条約といわれている「京都議定書」の締約の地である京都がCOP15の最終日の19日に極寒であるというのも皮肉といえば皮肉である。

 今回は永観堂の「みかえり阿弥陀様」にお会いしたかったので、京都駅からタクシーで南禅寺方面に向かう。寒冷化する冬の京都はあまりに寒いので、もっぱら移動はタクシーを使った。そのタクシーで耳寄りな情報を仕入れた。蕎麦屋の情報である。一応、メモっておこう。
麩屋町通四条上ル「権太呂」http://gontaro.co.jp/
麩屋町通三条上ル「晦庵 河道屋」http://www.kawamichiya.co.jp/soba/
祇園「権兵衛」http://horoyoi.jp/detail.php?id=718
車屋町二条下ル「尾張屋」http://www.honke-owariya.co.jp/

 それにしてもさすがは「もみじの永観堂」、この時期にあっても境内に紅色に染まった紅葉が点々と観られる。紅葉が永く観られるから「永観」堂か。また、凛と冷えきったお堂で拝見する阿弥陀様の横顔の美しさよ。
 その後、南禅寺、青蓮院、知恩院界隈を散策し、祇園の「ステーキこいし」に行く。ワシャなら絶対に蕎麦屋にするんだが、昼食の場所を決めたのが若い男だったので肉になってしまいましたぞ。それはそれなりに美味しかったのだが、翌日(つまり昨日)の昼食は、絶対に蕎麦にするどー!

 翌日は伏見界隈をうろついていたので、伏見大手筋竹田街道東入ルにある「京乃四季」
http://r.gnavi.co.jp/k630700/
にしてもらった。
 ここで生粉打ち鴨せいろをあてに伏見の酒「月桂冠」を呑む。くーっ、燗酒が五臓六腑に染みわたる。蕎麦に塩をぱらぱらとふってずるずるっといただく。「日本人で良かった」と思う瞬間である。
 ああ、また蕎麦が食いたくなってしまった。

 ビールが呑みたくなるような小春日和ならよかったんだけど、皮肉な厳冬になってしまった。もちろん年により月により寒暖は揺らぐ。暖かい日もあれば寒い日もある。それは10年スパンでもそうだろうし、100年スパンにも揺らぎは出る。
 その揺らぎは人知を超えたもので、あるいは阿弥陀様の担当分野かも知れない。少なくとも環境を食いものにしているアル・ゴアやパチャウリには絶対にわからないことなのである。