政治の混迷

 日本郵政の次期社長に、スーパー官僚と呼ばれていた斎藤次郎氏がなるんだとさ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091021-00000546-san-bus_all
 オランダのジャーナリストのカレル・ヴァン・ウォルフレンが1994年に自著『民は愚かに保て』(小学館)の中でこんなことを書いている。《「超権力集団」大蔵省は「亡国の関東軍」の再来である》と前置きしながらこう言う。
《日本の市民にとって、なかでも一番恐ろしい関東軍と大蔵省の間に見られる相似は、つまるところ、両者とも自分たちが何をしているのか自覚がないことにある。》
 こうウォルフレンが看破したときの大蔵省のトップは誰か?
 そうです。斎藤次郎氏なんですね。
 村山政権の時に次官を辞任し、その後は冷遇されていたようだ。この「冷遇」がこの人に対する一縷の希望なのだが、今回の起用が吉と出るか凶と出るか、もう少し様子を見ないとわからない。

 昨日の朝日新聞社民党福島瑞穂のインタビューが載っている。
社民党がいるから政治が暴走しなくてすんでいるということをわかってもらう必要がある」
 まず、わからなければならないのはあなた自身である。
 9月7日の日記
http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=427365&log=20090907
にも書いたけど、社民党小選挙区に31人も擁立しながら3人しか当選していない。全国の選挙区で28敗している。自民党小選挙区に289人を立てて64人の当選だから、勝率2割2分である。勝率が1割にも満たない社民党がなんで口を尖らせて自民党を責めているのかよく解らない。
 社民党は比例全区で2,975,572票を取った。郵政選挙で絶対的に不利だったにも関わらず4年前の選挙では3,719,522票を得ている。明かに民意は社民党から離れているのだ。そのことを自覚してもう少し控えめにしたらどうだろう。
北海道大学の山口次郎教授はこう言っている。
社民党は東京の比例代表選挙でも議席を取れないまでに衰弱したことを正面から認めてほしい》
 そして民主党に吸収されて党内左派を形成しろとおっしゃる。いやいや、それは迷惑だ。できれば次の参議院で存在価値を失って、村山―土井―福島と続いた旧社会党的なものに終止符を打っていただきたい。