普通は普通でいいのだ その1

 小泉旋風のときに風に吹かれて何だか間違って紛れ込んできてしまったのが、杉村太蔵さんだった。偶然の賜物で衆議院議員になってはみたものの、そんな世間知らずの素人が通用するほど政界は甘い世界ではなかった。4年間、荒波に翻弄されながら頑張ってはみたものの、周囲からも生みの親の小泉さんからも見放されてしまう。結局、現役の衆議院議員であるにも関わらず推薦すらしてもらえず立候補を断念した。これほど惨めな終わり方もないだろう。タイゾーくん、元気にやっているのだろうか。

 同じことが今回の選挙でも起きている。東海比例区民主党の名簿の最下位に載せられた磯谷香代子さんだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090901-00000001-jct-soci
 彼女は政治家など目指していなかった。たまたま参議院議員谷岡郁子氏(この人がまたいい加減な人なんだが)の知りあいだったために、なにもわからないまま、穴埋めのような名簿登載に応諾したために二重の悲劇が起きてしまった。記事を見てみよう。
《磯谷さんを誘ったのは愛知選挙区の谷岡郁子参院議員。谷岡議員は公示3日前の8月15日、小沢一郎代表代行から「今日中に比例候補者を上げてくれ」との連絡を受けた。比例候補が不足しそうだからで、候補者の選抜の条件は仕事を辞める必要がなく、立候補に必要な住民票などをすぐに出せる人。谷岡議員は複数の人に声を掛けたが、最後に残ったのが「愛・地球博愛知万博)」の市民プロジェクトで知り合った磯谷さんだった。磯谷さんは市民活動に熱心で、谷岡議員は「人に迎合しないところが政治家向き」と評している。》
(下に続く)