生かさぬよう殺さぬよう その2

(上から続く)
 同様なことが「高速道路1000円」でも言える。ワシャは8月13日に中央自動車道土岐インターからのって伊勢湾岸道路豊田南インターまで利用した。走行距離は54.9km、かかった高速料金は1900円だった。たまのことだし、まあ、そんなものだと思っていた。しかし、ETCを搭載した車両が休日に東京から北九州の門司まで1036.9kmを走行した場合の高速料金は、もちろん「たった1000円」であるということになってからは腹の虫がおさまらない。どうにも不平等のような気がしてならないのじゃ。

 昨日の朝日新聞「声」欄に55歳の会社員の方からの「持たぬ者いじめの方策 またも」と題した投書が載っていた。この人、テレビの地デジ化を「アナログで十分だという人の意見をまったく無視した強引なテレビ独裁改革」と断言し、その返す刀でソーラーパネル電力の買い取り分を一般家庭に上乗せすることを含めて「貧乏人いじめの方策」と言い切っている。
 江戸期の為政者が「百姓は生かさぬよう殺さぬように統治することが肝要」と言っているが、まさに霞ヶ関の目指しているのがこれではないかと疑いたくなってしまう。
 江戸の百姓でも、圧政に対してむしろ旗を立てて抵抗した。一揆の首謀者は死罪になるのだが、それでも御政道に異を唱えた。それに比べて、命をとられない平成の民はおとなしいことといったらありゃしない。腑抜けと言っていいだろう。ワシャも含めて……