太陽光と地震

 今、愛知県で太陽光発電システムの設置が大ブレークしている。国の補助に各自治体の補助(県はケチなので直接補助はなし)、それに電力会社の余剰電力買取り額UPが重なって、ソーラーパネル業界に突風の追い風が吹いている。首都圏、関西圏の業者も愛知県に入りこんで、凄まじい営業活動が繰り広げられている。ちょっとした太陽光バブルの様相を呈してきた。
 現在、ワシャが把握しているだけでも県内の16の自治体が補正予算を上げている。中には6月、9月と2度も補正を組むところもあるという。
 日本は一時期、太陽光パネルの設置では、世界のトップを歩んでいた。しかし、設置費の補助がなくなると、あっという間にヨーロッパに巻き返されてしまった。そこで国が再び1kw当たり7万円の補助を出すことになると、この異常なフィーバーが始まる。やっぱり人を動かすには、人の「欲」を刺激するに限るということやね。「欲」は時代すら変えかねない潜在力を持っている。

 8月11日に駿河湾地震が発生した。震度6弱、すわ東海地震かと思ったが違った。陸側のユーラシアプレートが跳ね上がったわけではなく、海側のフィリピン海プレートの内部が横ずれしたようだ。
 な〜んだ、東海地震じゃなかったのね、と思うのは甘い!8月13日午前7時49分、八丈島東方でマグニチュード6.5の地震が発生した。八丈町では震度5弱の振動に襲われた。この地震も11日の地震フィリピン海プレートの縁で発生しているところが気にかかる。
 地震学者は、「今回の一連の地震東海地震との関連はない」としているが、本当にそうだろうか。なにしろ日本列島の東のこの辺りは4枚のプレートが複雑に重なり合う複雑な場所である。地震学はまだまだ若い学問である。残念ながら、地面の上に立っている学者に足下数十キロの深さのことはあまりよくが判らない。革靴を履いて足の裏を掻くようなものだ。
 とにかくフィリピン海プレートがむずむずしているということは素人にもわかる。そして巨大地震の前には地震が頻発することも過去の例から言って明らかである。
 東海・東南海地震連動型が発生した場合、神奈川、静岡、愛知、三重の太平洋側の各県はとんでもない地震に襲われ、その被害は甚大なものになるだろう。そうなると古い住宅や、げたばきの住宅、屋根の重い住宅は軒並み倒壊することになる。

 太陽光発電もけっこうだが、一般的なソーラーシステムで300キロもあるということを忘れない方がいい。東海地方はもっとも地震のリスクの大きいところなんだから。