京都旅行で問題発生 その1

 17日、18日と京都に行っていたのだが、いろいろと面白かったんだけど、トラブルも幾つか発生した。そのことがショックで昨日は呆然としていたため詳細を報告できなかったのじゃ。

 まず、ショックその1、四条西洞院のホテルのバスルームに、子母澤寛新選組遺聞』(中公文庫)を忘れてきてしまったのだ。朝、バスタブに湯をはって、のんびりと湯に浸かりながら読書していたのが悪かった。出しなに、本を濡らしてはいけないと思って、壁の上部に取り付けてあったワードローブ棚の上にひょいと乗せておいたんだ。これがいけなかった。今まで、ホテルでの「忘れ物ゼロ」を誇っていたのに……
 実は四条烏丸駅で地下鉄に乗り込んだ直後に気がついたのだが、戻る時間と労力、それに再度払わなければならない運賃のことを考え合わせると、諦めざるをえなかった。
 ショックその2は、帰りの新幹線だった。午後2時過ぎに京都駅の改札を通った。〈こだま〉の東京行き14時05分発があったが、大騒ぎして乗り込まなくても、京都−名古屋間だ。すぐに次が来るだろう。そう高を括ってワシャは仲間とともに土産物屋や本屋をうろうろしてからホームに上がった。ちょうど〈ひかり〉が入って来たので、これ幸いと乗り込もうとすると、仲間が「ちょっと待て」というではあ〜りませんか。
「オレたちの切符は割引切符だから〈ひかり〉に乗れないかもしれない」
 と言うではないか。そんなことあるものかと、通りがかった駅員に訊ねると、〈こだま〉限定だという。ま、それならそれで〈こだま〉に乗って帰ればいいわけで、ふ〜んだ、次の〈こだま〉で帰るもんね。ワシャは次の時間を確認するために、電光掲示板を見上げた。〈のぞみ〉〈のぞみ〉〈ひかり〉〈のぞみ〉〈ひかり〉〈のぞみ〉って、電光掲示板に〈こだま〉がありまへんで〜!そんなアホなことがおますかいな。ワシャは早速ホームの時刻表を確認する。そこでワシャは恐ろしい現実に直面するのだった。
(下に続く)