器量のない人 その2

(上から続く)
 麻生首相都議会議員選挙の応援で自民党候補の事務所を回っているんだそうな。このために候補者事務所は大騒ぎになるという。事務所はとにかく麻生色を徹底的に拭い去ってある。そりゃそうだ、どの候補者も当選したいからね。しかし、本人が乗りこんで来るからには、麻生さんのポスターやパネルぐらい出しておかなけりゃまずいだろう、ということで物置から埃にまみれた麻生さんを出してきて一番目立つところに掲出する。面倒くさいことこの上ない。来なきゃいいのにと、事務所関係者の目が語っている。
 でね、いつも脳天気に上機嫌な麻生さんがやって来て「麻生の面ァ見るの初めての人?」とか、「オレ若い?若く見えるだろ?」とか、野次馬相手に得意になっていつものだみ声べらんめい調で駄話をしている。そんなぞんざいな口をきいても誰も麻生さんのことを庶民だなんて思わないって。こんな現場から隔絶した苦労の苦の字も知らないお坊ちゃまがリーダーなら「餃子の王将」は確実に倒産しただろうね。
 ずっしりと重厚感のある大東社長を見ていてそう思った。