朝日新聞の「声」 その1

 朝日新聞の投稿欄、今日の「声」欄にもいろいろな意見が載っていますぞ。おっと、午前0時を回ってしまったので、昨日の「声」欄ということになりますか。

「本当にエコになっているの?」
 最近のエコブームで記念品のエコバッグをもらう機会が多くなった。その数が10個を超えて全部押し入れに死蔵されている。これってエコなの?と、72歳の老人が疑問を呈している。
 そんなものはエコではありません。どこぞの環境バカが考えついたスットコドッコイの方法です。少し前にあったでしょ、割り箸追放運動が。あれと同じですわ。「割り箸を使うことは森林破壊だ!」と環境原理主義者が言い出して、マイ箸ブームに火がついた。けれど、その結果として、日本の間伐材、端材を使って割り箸を作っていた業者が大打撃を受け、生産中止に追い込まれた。このために日本の山々に間伐して、割り箸になるべき材がそのまま放置され、山は荒れ、端材は捨てられ燃やされることになる。その代わり中国で作られた安そうな危なそうな割り箸が市場に流れ、中国は間伐材なんかじゃなく金のためなら机の脚だって伐ってくるお国柄だから本当の森林破壊になっちまった。日本の山の余り材を原料とした割り箸をそのまま使っていればよかったのに。

 環境原理主義者どもは、「エコエコカンキョー!地球環境を守るためには人類皆殺し」という狂気の呪文を唱えながら、営々と続いてきた健全なシステムを破壊していく。レジ袋だって同じことなのだ。環境原理主義者のある意味対極にいる武田邦彦教授はこう言っている。
レジ袋は《いわば石油の“廃品”を有効に使うようにしたのですから、環境には特によいものです。》
 実際、レジ袋を追放すると余分な3つのことをしなければならなくなる。まず、レジ袋に使っていた石油の成分を別のことに回すか廃棄しなければならない。次に買い物用のエコバッグを製造しなくてはいけない。冒頭の投書はこれが行き過ぎているという指摘である。3番目として今までゴミ廃棄に使えていたレジ袋がなくなるので、ゴミを廃棄するときにレジ袋以外の袋を用意しなければならなくなる。
 政府の机上の空論官僚も環境原理主義者もそうなのだが、目の前の事象しか見ていないから、こういった手間ばかりかけて効果はチョボチョボといったことばかりになる。
(下に続く)