太陽黒点

 まず、この写真をご覧いただきたい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090408-00000000-natiogeop-int.view-000
 1週間ほど前の太陽である。のっぺらとして黒点が全くない。これが何を意味するのか。簡単に言えば、黒点の減少というのは太陽活動の低下を示しているのだ。つまり、今、太陽は元気がない。元気がないということは、地球の全ての活動の源である熱エネルギーが減少するということで、長期的に考えれば寒冷化するということになる。
 1640年から1700年にかけて黒点が現れない時期があった。「マウンダー極少期」と呼ばれる太陽活動が極端に沈静化した時期である。イギリスのテムズ川が凍りつき、北極の海氷も最大になった。日本ではこうだ。
1640年 全国飢饉、牛馬多く死す。陸奥津軽大凶作(日本災異志)
1641年 全国凶作、人馬多く死す(災異志)。大坂で米騒動(近世生活史年表)
1642年 全国的凶作、飢饉、江戸はじめ死者多し(徳川実紀)諸国大餓、疫病流行、死者多数(生活史)
1643年 上野利根郡沼田村で一揆百姓一揆の年次的研究)……
 1640年からの低温化の影響事項を書き出したが、それだけで終わってしまいそうなので止めておくけれども、ことぼど左様に太陽活動の影響は甚だしいということである。
 ここで前々から書いてきたことだが、人類にとって最も恐ろしいのは、「地球温暖化」ではない。本当の危機は「地球寒冷化」にこそあると言っていいだろう。わずかばかりのCO2の増加などどうでもいいことなのだ。むしろ寒冷化が到来したときのために、資源を少しでも延命しておくことが重要だと思う。併せて新エネルギーの開発も喫緊の課題である。
 しつこく言う。CO2の削減などどうでもいい。エネルギーの温存、確保にこそ、力を入れるべきなのである。黒点が減っているのだから。