空母「ひゅうが」就航す その1

 なんと響きのいい名前だろう。「ひゅうが」、この名前を冠した軽空母が海上自衛隊横須賀基地に配備された。平成16年に空母型デザインが発表され、サヨクが大騒ぎした。このため、「空母ではない。あくまでもヘリコプター搭載護衛艦である」などと言い訳をしなければならなかった。
 そんなの関係ねぇ(古!)。サヨクがなんと言おうと、基準排水量13,950t、アイランドを右舷側設け、全長197mの飛行甲板を持つのこの艦艇は国際基準から言って間違いなく空母である。「ひゅうが」には11機の潜水艦探査用ヘリコプターを収容することができるので、この艦が何隻か日本近海に就航すれば、中国軍の潜水艦はかなり動きづらくなるのは間違いない。
 今年、中国は通常型空母の建造に着手する。2015年までに2隻、2020年には原子力空母を2隻就航させるという目論見を持つ。中国は日本近海に侵攻するための準備を着々と進めている。既に中国と日・米との冷戦は始まっていると思ったほうがいい。だから、抑止力として哨戒ヘリコプターを満載した軽空母が必要なのである。
 さて、「ひゅうが」という艦名である。コラムニストの勝谷誠彦さんは、「たかじんのそこまで言って委員会」で、『日向の国には高千穂の峰がある。そこは天孫降臨の場所であり、この国のはじまりの地である。そこから神武東征が始まり、大和の地に入った。これまでの日本を代表する戦艦が「大和」だったので、それよりももっと先の原点の地名として「ひゅうが」を選んだのではないか』と言われていた。でもね、ワシャはちょっと違う見解を持っている。元々大日本帝国海軍には「日向」という航空戦艦があった。レイテ沖海戦で、殺到する米軍機を巧みな操鑑でかわして生還を果たした運のいい艦だったので、その強運にあやかろうとして「ひゅうが」が選ばれたのではないか。だから、「ひゅうが」の2番艦は、やはり航空戦艦の「伊勢」から「いせ」を持ってくるのではないかと思っている。
(下に続く)