またかよ

 捨ててなくてよかった。
 9月に「こんにゃくゼリー」を喉に詰まらせた男児が死亡して、マンナンライフの「蒟蒻畑」が槍玉にあがった。この時に自宅にあった「蒟蒻畑」の外袋を資料として取っておいた。今年の正月も餅を喉に詰まらせて亡くなる方が多かった。これで「蒟蒻畑」叩きも下火になるだろうと思い、正月明けの資料整理の時に捨てちゃったかな……
そんなことを考えながら資料整理箱を引っ掻き回していたら、およよ、ありましたぞ、「蒟蒻畑」の古い外袋が。

 今日、こんなニュースの見出しが躍った。
マンナンライフを提訴 死亡1歳児の遺族 こんにゃくゼリー問題》
 記事はこうだ。
兵庫県に住む1歳の男児こんにゃくゼリーをのどに詰まらせ、昨年9月に死亡した事故で、男児が死亡したのは製造会社「マンナンライフ」(群馬県富岡市)の対応に問題があったためだとして、両親が3日、同社に計約6200万円の損害賠償を求める訴訟を、神戸地裁姫路支部に起こした。》
 可愛いお子さんを事故で亡くしたんだ。やり場のない怒りがあることもわかる。そのことには同情もする。でもね、「蒟蒻畑」の旧外袋の表面には、老人と子どもが苦しむイラストに赤いバッテンマークが書いてある。そこに「お子様や高齢者の方はたべないでください」と添え書きまでしてある。裏にも赤字で「!警告 お子様や高齢者の方は、のどに詰まるおそれがありますので、食べないでください。」と書いてある。
 これらの警告を無視して1歳児にこんにゃくゼリーを与えたのは誰か?おぼろげな記憶では、祖母だったように思うが、その人に責任はないのか。
もちろん可愛い孫を死なせてしまったのだから、与えた人も大変な苦しみだったろう。しかし、企業にその責任を転嫁すればいいというものではないと思うがどうだろうか。
 世の中に危険なモノは五万とある。そして、その危険を理解して利用しているモノも数多あるのだ。餅で死亡した人の遺族が餅屋を訴えたという話は寡聞にして知らない。この両親も少し冷静になったほうがいいと思う。