とてつもない日本は末期的 その1

 政治学者の山口二郎さんがこんなことを言っている。
「私の今年の目標は、読む人に希望が伝わるような政治批評を書くことである」
 山口さんは今まで、希望的観測を排除して、権力者の欠点を攻撃したり、悲観的な論評を書いてきた。それは時の権力を甘やかさないためにだろう。ここまで政治の当事者が堕落してくると、手の施しようがないんだろうね。癌細胞が永田町という頭から霞が関という体にまで転移している。もう外科的な施術でどうこうなる状況を逸脱しまった。だから、山口さんは「摂生しなさい!」と患者を叱るのではなくて、「希望を持ちなさいアーメン」と発言を変更するというのである。
 山口さんのこの話を聞いて、「ああ、日本の国政は死んだ」と確信した。
(下に続く)