男たちの恋愛力

 60歳にもなる警察官が義理の娘に迫ったり、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090117-00000089-sph-soci
 53歳の高校教師が生徒に妙なメールを送りつづけたり、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090115-00000068-yom-soci
 53歳の中学校の教師が女子生徒をベタベタ触ったり、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090116-00000004-yom-soci
 こいつら「恋愛力」なさ過ぎ!
 明治大学教授の齋藤孝がこんなことを言っている。
《恋愛経験のある人は、相手のちょっとしたひと言や言い方、表情によって相手の気持ちが判断できる。ここはもう一歩踏みこんでいいのか、それとも引くべきなのか。そのやりとりの微妙さが「恋愛力」になっている。》
 冒頭の3人のオッサンは空気の読めない無神経な連中だ。20歳の義理の娘が自分のことをどう見ているか、生徒たちが自分のことをどう思っているか、そういった細かいところに気を配らないと「恋愛」など成就できるものではない。

 ワシャの知人に40代の独身の男がいる。この人、すらりと背が高くなかなか二枚目である。一族で会社経営しており、最近、豪邸を新築したばかりだ。そして性格もなかなかよろしい。真面目でどちらかと言えばおっとりしている。しかし、もてない。
 この人、こと恋愛に関しては性急に過ぎるのだ。女性に対すると普段のおっとりしたところが消えてしまう。恋愛のプロセスを踏むことが面倒なのである。ここにこそ醍醐味があると思うのだが、女性の思いを無視してせっかちに意思の交流を図ろうとするから、女性の方が引いてしまう。だから、好条件が揃っているにも関わらず縁遠い。

 ある画家の話である。その先生、淡いタッチの水彩画を得意とする紳士なのだが、こと女性に対しては思いこみが強く、酔うと前後見境がなくなる。その先生がたまたま女弟子の一人と待ち合わせをして食事をし一杯飲んだ。女弟子は、先生の才能を愛していた。尊敬もしていた。しかし、先生は彼女の敬意の微笑を錯覚してしまったんですな。レストランから駅に向かう途中の暗い路地でキスを迫ったそうだ。もちろんその女性は画家の門下から去って行った。

 このところ立て続けに起こった冒頭のニュースを見てそんなことを思い出した。