お茶摘みきてぃちゃん

イスラーム文化』(岩波文庫)とワシャが『万能メモ』と呼んで愛用しているA6縦天リングB罫のメモがずぶ濡れになったことは昨日書いた。このため演習見学中にメモをとるモノなくて困ってしまった。
 代替え品がないものかと売店を物色したのだが、メモ帳なんて売ってないですねぇ。バスにもどって、添乗員に「何かメモをするような紙はないか」と尋ねるのだが、適当なものはなかった。
 ワシャはアホなのでメモしておかないとどんどん忘れていってしまう。これは危機的状況だった。

 帰路、バスは駿河湾を左手に見ながら由比ガ浜あたりを南下している。ワシャの目の前の把手にはよれよれになった『万能メモ』が干してあるが、なかなか乾くものではありまへん。しかし、ワシャは、今、せっせとメモをとっている。ワシャはついに富士川サービスエリアでメモ帳を手に入れたのじゃ。
 S.Aに入るや否や、売店に飛びこんで売り子さんに「メモ帳はないですかあああ!」と詰め寄ると、「そこにあります」と言うではあ〜りませんか。助かった。売り子さんの指し示す棚には、ど派手な「御当地限定SHIZUOKAはろうきてぃメモ帳」(315円)が積んであった。表紙には天然色で印刷されたきてぃちゃんが茶摘みをしている。ううう、少し恥ずかしいが、背に腹は代えられぬ。きてぃちゃんの顔が変化する豪華メモもあったのだが、それは高かったのでこっちの安いほうにした。
 それにしてもこのメモ帳、すべてのページにお茶摘きてぃちゃんが印刷してあるのでメモるのにうるさいのなんのって。
 三河安城に戻るまでワシャはきてぃちゃんの顔にメモを取りつづけたのであった。めでたしめでたし。