久々の深酒

 昨日は4年前に急逝した友人の命日だったので、お宅を訪問して線香をあげさせてもらった。友人の忘れ形見である二人のお嬢ちゃんもすくすくと育っている。上のお姉ちゃんが中学3年生、下の妹が小学校6年生になるそうだ。ううむ、時の流れは早い。御仏前とは別に姉妹にポケモン図書券をお土産に手渡したが、ポケモンではちと子ども扱いし過ぎたか。
 お参りを済ませて、お茶をいただき、ふと回りを見れば昔の飲み仲間が手持ち無沙汰にたむろっている。
「故人を肴に酒でも飲むか?」
 というワシャの提案に異論を唱えるものはいない。そんなわけで、4人は数珠を片手に夜の町に消えていったのである。

 居酒屋では荒れましたね。一人、横山のやっさんみたいなキャラクターの男がいて、こいつがからみ上戸だったからたまらない。昔のことを持ち出しては、ネチネチとからんでくる。こっちもいろいろ鬱積していたから、売り言葉に買い言葉で、つい大きな声を出してしまった。おかげで酒の進むこと進むこと。掴み合いにはならなかったけれど、お互いに言いたいことを、かなり尖がって吠えていた。

 翌朝(って今日ですが)、完璧な二日酔いである。また一日を無駄にしてしまう。でもね、久々に大声を出して、なんだか体内に貯まっていた澱のようなものが、すっきりと抜けているんですな。たまには青臭い若僧のような言い合いも新鮮でしたぞ。