安倍首相の甘さ

 政府広報って知ってますか。内閣府政府広報室が出している28ページほどの「Cabiネット」というパンフレットです。6月1日号の特集は「安倍総理の米国・中東諸国訪問」と「菅総務大臣のインタビュー」でした。オールカラーで写真もふんだんに使ってありなかなか贅沢な作りなんですぞ。広告以外で46葉の写真が掲載され、その内の26葉に安倍首相が登場する。まるで安物の写真集のようだ。もちろん政府広報だからそれでいいのかもしれないが、いくらなんでも多すぎる。くどい!広報担当者のセンスを疑いたくなる。

 安倍首相に次いで写真登場回数が多いのは昭恵夫人だった。キャンプ・デービッドで首脳会談を行ったブッシュ大統領の4回を押さえて6回で堂々の第2位である。それにしても昭恵さん、余計なお世話だが、笑うと口元が下に下がってへの字口になってしまう。だらしない女子高生が笑っているんじゃないんだから、並んで移っているローラ大統領夫人を見習ってきちんと口元を上げて笑いなさいよ。ローラさんの横で、昭恵さんは変な顔になっていますぞ。ファーストレディなんだから、もう少しフェイストレーニングをして美しく笑う訓練をした方がいいよ。口元から頬にかけてふくらんでいる部分を「笑筋」というが、ここを鍛えれば口角が下がらない。「ウイスキー」と声を出して言ってみるのも口元や頬が上に上がって、素敵な笑顔ができるそうです。

 今月号の表紙は、共同プレスを終え、林間の歩道を昼食会の会場に向かっている両首脳の写真だ。安倍さんもブッシュさんも口角の上がったいい笑顔を見せている。それはいいんだが、足下がよくない。安倍さんの履いているまっさらなエッグ・トウのシューズ、左足の履紐がほどけてまっせ。随行員は山ほどいるんだろう、誰か注意してやれよ。
 嫁さんの口元といい、本人の足下といい、安倍さんのブレーンは脇が甘い。こういった細かいところに気を配れるようでなければ、国民の隅々まで善政は行き渡らないと知るべきだ。(つづく)