地域が蝕まれている

 ワシャの町の北部に国道1号が東西に走っている。この沿線にディスカウントショップがあるのだが、ここの駐車場が休日の夜になると日本ではなくなるという。その噂の真相を確かめるべく潜入することにした。一応、トラブルがあった場合のことを考えて、余興で「銭形平次のテーマ曲」を唄うときのために買っておいた十手をダッシュボードに忍ばせておく。

 車でくだんの駐車場に潜入する。
 どっひゃー!想像していたよりも恐ろしい状況になっているではないか。広い駐車場にたむろしているのはことごとく外国人である。それもガラの悪い部類に入る連中と見た。ここは間違いなくリトル・リオデジャネイロだ。ワシャは十手を持っているから安心だが、この駐車場を丸腰で歩くのはちょっと怖い。知らずに紛れ込んだ日本人はかなりの恐怖を感じるだろう。
『燃えよ!ドラゴン』を10回観て、カンフーをマスターしたワシャなので、別にびびったわけではないけど、さっさと駐車場を後にしたのだった。あーほっとした。
 そして昨日のことだ。近くの西友系の大型スーパーに自転車で出掛けた。ここは品揃えがいい。そして他のスーパーより少し高いので、安いものに群がる外国人がいないので心安らかに買い物ができる。
 どどどどっひゃー!店舗の敷地内に入るやいなや中国人の集団に囲まれてしまった。ワシャの周りで中国語が飛び交って騒がしいなんてもんじゃない。そして向こうから自転車でやってくるのは明かにブラジル系の若者の集団だ。強い香水とはみ出ている腹でわかる。駐車場では大型のランドクルーザーから金髪の白人女性がこれも腹を出して降りてくる。自動販売機の前には、東南アジア系の顔を持つ男がこれも数人で煙草を吸っている。誇張ではない。駐車場のゲートをくぐって店舗の入口にたどりつくまで日本人には会わなかった。どこなんだ、ここは。

 ワシャは外国人が日本に来るのがいけないといっているんじゃない。 日本語を話そうと努力し、日本の文化を理解しようと努力している外国の方なら大歓迎だ。暴動を起こさない程度の人数、あるいは権利を声高に叫ばない程度の人数なら構わないと思っている。
 しかし、この夥しさはどうだ。連休でトヨタ関連会社の日本人が帰省しているとはいえ、西三河は外国人ばっかりになっているぞ。このゴールデンウイークを利用して、信州から帰省しているワシャの息子がこう言った。
「外国人が増えたね」
 長らく故郷を離れていたので実感としてわかるのだそうだ。明かに地域が外国人に蝕まれている。(明日に続く)