老人の防災

 午前3時30分起床。体は疲れているのだが、年度変わりで精神的に興奮しているのだろうか。3時間ほどで目が覚めてしまった。睡眠時間だけは日垣さん級になってきたな。

 3月27日の勝谷さんがメルマガで災害と高齢化の問題を取り上げていた。報道を見て《助けられる方も老人なら、助ける方も老人なのだ。》と懸念している。確かに勝谷さんが言うようにニュース報道でも新聞の現地の写真を見ても、老人が目立つ。地域に老人が多い、というか若者が少ないのは間違いない。
 ワシャの住んでいる所は名古屋から20分、トヨタ関連のデンソーやアイシンといった工場もあり財政的にも豊かで若い層の人口も増加の一途をたどっている。でもね、ワシャの近所を見ればずいぶんと老人が増えてきた。11軒が「隣組」を形成しているが、70歳以上の世帯が7軒、その内の2軒が独居老人である。この状況はかなり脆い。昭和40年代に形成されたJRや私鉄駅周辺の新興住宅地は、どこもかしこも高齢化を迎えている。そりゃそうだよね。若い夫婦が一戸建てを購入して移り住んできて、すでに40年経過するんだから、30歳の人は70歳になっているということだ。家も古びているし、人だってくたびれている。
 だからワシャの町での防災対策は、これらの老朽木造住宅の耐震診断と耐震改修、そして高齢者への防災啓発が主眼となっている。

 ワシャは地震、雷、火事、台風が趣味なので、地元の老人クラブの会長に「暇つぶしに防災の話を一席ぶってくれ」と頼まれた。この会長とはけっこう親しい。近所の飲み屋でちょくちょく顔を会わせ、しょっちゅうバカ話をしている。
「おまえの話はバカバカしくて面白いから菓子でも食いながら聴いてやる」ときたもんだ。お礼は、神社に残っている1年前の奉納酒だとさ。そんなもの酢になっているって!
 でも、仕方がないので老人クラブが設えてくれた高座に上がって防災話をしましたぞ。大いに笑わせて「それでは皆さん、生き残るために耐震補強、家具の転倒防止をやりましょうね」とまとめたところ、1人の老人がこう言った。
「もうわたしは充分に長生きをしたと思っている。だから今更じたばたしたくない。もし地震がきて死ぬようなことがあっても、それは天命だと思って諦めようと思っている」
 その老人の意見に多くの人が同調している。これはまずい雰囲気になってきた。
「それは違います」
 ワシャは高座でポンと扇子を叩いたのだった。

 只今、午前5時30分、眠くなってきました。そんなわけで怒涛の反論は明日と言うことで。