首長の暴走 その1

 兵庫県加西市で市長が暴走した。職員採用に際して、市長が試験結果を無視して補欠にすら入っていない2人を合格させていたそうだ。これって裏口採用だよね。その結果、試験の点数とつじつまを合わせるために、人事担当者がその2人の点数を改竄した。これは虚偽公文書作成・同行使にあたる。この裏情報が市長をよく思わない職員から報道機関にリークされたか。
 この市長、平成17年7月に初当選した。所信表明の中でも「市長の私が一存で物事を決めるのではなく、門戸を広めることで広く市民の皆様にも市政のあり方について考えていただき、できるだけ衆知を結集して改革を進めていく」と言っていたのに、一存で決めちゃったのね。
 3月23日付けの加西市のホームページに市長のお詫びが載っているが、
http://www.city.kasai.hyogo.jp/04sise/01sich/mess/070323.htm
松下政経塾出身だけに一人よがりだったんですな。
「優れた人材を選ぼうと積極的に関与した」って、ご自身の眼力にずいぶん自信をお持ちのようだが、思い込みだって(笑)。
 ただこの市長にも同情すべきところはある。我社も成績順に社員を採用しているが、成績の優秀なヤツが仕事もできるかというと、必ずしもそうではない。鳴り物入りで入社してきたトップレベルの大学出身者が箸にも棒にも掛からないということがままある。しかし、この市長がどんなに人間通だとしても、わずかな時間での面接で人材の良否は見極められないということを知るべきだ。
(下に続きます)