(上から読んでね)
愛知県の新城市長が、「政治判断で決めた」として副市長2人案と、その副市長に徳島県の元町長を選任する案を市議会に提出したが、あえなく否決された。残念だったね。
この市長の判断には2つ問題がある。まず新城市の行政規模を考えていただきたい。人口はわずか5万2000人、予算は130億円(平成17年度)、財政力指数0.58(平成17年度)である。この状況下で2人目の副市長が新城市に本当に必要なのだろうか。当然のことながら、4年間の給与の4480万円は市民の税金から支払われる。助役2人制をとっている自治体を見ると、セレモニーでもイベントでも「市長、第1助役、第2助役、打ち揃ってのご出席」というケースが多い。結局、雛壇の席を一つ増やしただけということで終わってしまっては改革なんぞできませんぞ。
そして2つ目の問題として、わざわざ徳島県から人材を確保しなければならないほど、新城市の人材は払底しているのか、ということである。もう少し拡大して愛知県内くらいは、この市長、くまなく人材探しをしたのだろうね。たまたま勢いのいい若僧を知っていて、マスコミへのインパクトもあるし、副市長にでもしてみるべぇ、というような話ではないかいな。
自治体の首長は大統領制である。かなり大きな権限が集中している。にも関わらず、彼等が人格者かというとそうでない場合が多い。宮崎県、福島県、岐阜県の前首長がバカだったという話は記憶に新しいでしょ。
首長の暴走を止めるには議会を充実するしかない。しかし議員の質も大したことはない。誠実で勤勉な市議会議員はまだまだ少数派である。是非、この少数派の議員さんたちに頑張ってもらわなければいけない。陰ながら応援してまっせ!