鶴橋

 司馬遼太郎記念館の帰り、昼飯を食べようと鶴橋で下車する。下りた途端にキムチの匂いがした。さすが日本の中の朝鮮である。食欲をそそるわい。
 駅西口から鶴橋の商店街に出る。なんじゃー!この混沌は……すれ違うのがやっとじゃないか。細街路が網の目のようになっていて、小さな商店が通路の半ばまでせり出してチジミが湯気を立てていたりする。一人が買い物をはじめると身動きが取れなくなってしまう。仕方がないのチャンジャを買ってしまったじゃないか。
 迷路をしばし散策したのちに焼肉屋に入った。ホルモン、ハツ、ハラミなんぞを頼んで、しかし昼なので遠慮してジョッキ3杯で止めておく。
 食後、酔っ払って再び日本の九龍城砦を彷徨する。それにしてもこの街は災害に弱そうだ。地震、火災に見まわれたらひとたまりもありませんぞ。ううむ、文化と防災というのは両立しないのね。西口駅前にブックオフがあったので、酔い醒ましに立ち読みをする。板垣退助監修『自由党史』(岩波文庫)があったので取り敢えず買っておこう。
 この後、たいへんなことが起きるのだが、出勤の時間がきたのでそれはまた明日。