小津忌

 先の大戦小津安二郎司馬遼太郎が戦場から生還したことは日本の文化にとって僥倖であった。
 その小津の103回目の誕生日と43回目の命日が12月12日なのだ。この日はワシャの中では2月12日(司馬遼太郎命日)とともに重要な忌日となっている。だから今日ばかりは名作を数多く残した偉大な先達に思いをはせつつ静かに1日を過ごそうと思っているのじゃ。
 ワシャはなんでも形から入るのが好きなので、本日は黒いズボンに黒いネクタイ黒い靴下に黒い靴、精進潔斎してお念仏でも唱えることにする。だから近所の人はくれぐれも「飲みに行こう」などと誘わないようにね。

小津安二郎)1903−1963 世界レベルでもトップクラスの映画監督。小津三部作といわれる「東京物語」「麦秋」「晩春」をはじめ、名品を続々と作った。