真実でもペテンでも

 どちらにしても卑怯だと思う。
「自殺予告」である。差出人が本当に追い詰められているとしても、何も文部科学大臣にわざわざ届ける必要があるのか。切羽詰っているように見えながらもこういった行動を起こせるというのはかなり余裕があるように感じる。世間を騒がせているだけのような気がしてならない。
 もし差出人が本当に自殺を決意しているとするなら、見ず知らずの政治家に心の内を吐露する前にするべきことがあるのではないか、まず自分の親に、祖父母に、親戚の頼もしい叔父さんに、告白すべきではないのか。
 昔、運動会を中止させるために爆破予告をしたというバカがいたが、要するに「爆弾」が「自分の命」に変わっただけで、結局、脅しによって何かを人に強要するというところでは、卑怯と言わざるを得ないし、わがままな行動であると断ぜざるを得ない。

 石原都知事が「たけしの日本教育白書」でこう言った。
「公然と自殺予告などする奴で自殺する奴なんかいるもんか、こんなことをいちいち取り上げる必要はない」
 この発言にあわてて司会の爆笑問題がフォローを入れていたが、もし一連の「自殺予告」が都知事の言う単に世間を騒がせたい愉快犯の仕業だとしたら、こいつらは本当に腐っているね。一番つらい状況の子どもたちの名を騙り、なりすまし、全国の学校や自治体を大混乱に陥れているんだから。こんなバカはさっさと捕まえて豚箱に入れてしまえ。

 そのためにも匿名ではためだ。きちんと住所氏名の書かれているものに国もマスコミも反応すべきであり、名前の書かれていないものに右往左往するんじゃない。放っておけばいいのだ。
 殺人予告までした者があったが、言語道断である。こんな奴はびしびし取り締まればいい。