市議会議員

 知立市で市議会議員選挙が佳境に入っている。明日の深夜には結果が出ていることだろう。候補者の皆さん、もう少しですからね、頑張ってください。
 まぁそれでも定数23人のところに24人の立候補者だから落選するのは1人だけだ。3年前に実施された安城市の市議会議員選挙でも同様に1人だけの落選だったから、どちらにしても当選確率はかなり高い。今や市議会議員になることは広き門と言っていいだろう。
 近年、この傾向は顕著である。その原因として第1に挙げられるのが、ケーブルテレビの導入だ。議会中継が放映されるようになって、議員の優劣が明確に見えるようになってしまった。勉強をしない田舎のオッサンはマヌケな質問しかできず、バカを全市民に晒すことになってしまうのである。ひどい議員になると原稿を行政側に作らせ、それを丸読みするだけで質問を終えてしまうという末期的なヤツまでいる。
 市議会議員の人気がない理由の二つ目として、市民の権利が向上してくるのに反比例して議員の権益が減少していることにある。とくに市民監視の強い自治体では市議会議員の旨味は薄い。昔なら「全国都市問題会議」に行くのは慰安旅行みたいなものだった。会議自体はシャンシャン会議で、あとは周辺の観光地を豪遊というのが定番なのである。「全国都市(おまえらが)問題(の)会議」だったのだ。今回、どん臭い常滑の副議長ら5人が見つかってしまったが、元々そんな程度の会議なんだから仕方がないのだ。10年前なら「常滑市議会御一行様」で札幌周辺の観光地で公費を使って大豪遊できたものが、今はできなくなっているんですな、これではなりたいというオヤジも減るわさ。
 それでも掃き溜めに鶴ではないが、キラリと光る議員は存在する。真面目に勉強をし、真摯に仕事に取り組み、街のために必死に活動をする議員さんが必ずいる。有権者はそういう本物を見つけて、上位当選をさせる努力をしなければいけない。

※来週、東京で開催される「日垣隆公開インタビュー」に参加するので、伸び放題の髪を床屋でカット&パーマ、お洒落な日垣さんに負けていられないからね。(笑)