高校野球秋田大会(ひたむきさが美しいってか)

 秋田本荘高校が故意に三振してコールドに持ちこんだとして県高野連に始末書を取られたんだとさ。やれやれ……
 22日、本荘対秋田の準決勝7回表のことだ。雨はずっと降っていた。高校野球のルールでは7回が終了すれば雨天でコールドが成立し、7回までに得点の多いほうが勝者となる。試合は12−1で本荘が圧倒的な状況だ。どうする、アイフル〜♪
 本荘の監督は打者を呼び、三振を指示、走者もわざとアウトになって、コールドが成立した。この件で、なにがいけないのかな。

 ルールとしてコールドがある。監督は戦略としてそれを選択した。雨の中の試合、彼我ともに高校球児たちは疲れている。それに本荘にしてみれば明日は決勝だ。少しでも早く選手を休ませてやりたいと思うのは当然ではないだろうか。
 また得点差は11点である。もう完全に相手の息の根は止まっている。その状況でなお攻撃を加える必要があるのか。むしろ剣を納めて争いを終えたほうがいいのではないかな。

 ワシャの嫌いだったど根性教師(ソフトボールの監督だった)がいつもグランドで叫んでいた。

「全力を尽せ」
「ひたむきさに価値があるんだ」
「勝敗にこだわるな、完全燃焼しろ」
「根性根性ど根性!」
「ドンマイドンマイ!」
「ファイトファイト!ファイトいっぱあつ!」

 アホか。

 とくに高野連という組織には、みんなと一緒に一生懸命にやらない奴は卑怯者だ、高校球児は清く正しく美しく、と思っているバカが多い。

 本荘高校の監督が選択した7回コールドは正しい。