三者三様

 一時期はテレビを見ればこの女の「背骨のサバおり」ばかりが映し出されて、腰痛持ちのワシャにしてみれば不快な日々が続いたものじゃった。オリンピック金メダルの演技と言ったって、滑って、飛んで、クルクル回って、足上げて、くらいなもので、確かに金メダルをとった演技は「凄いな」と思ったが、それを100回も見せられればいいかげんに飽きるわなぁ。
 で、荒川さん、クールビューティとかおだてられるものだから何を勘違いしたか、タレントでもないのにバラエティ番組に出まくって、挙句の果てに化粧品のコマーシャルにまでしゃくれてご登場だ。そしてとどめはオートクチュール・コレクションのモデルってか。目と眉を強調した化粧はエジプトの壁画かと思いましたぞ。忠告する人は周囲にいなかったんだろうか。たまたま金メダルをとってしまってとち狂ったんだろうね。それまでは控え目でいい子だったのに。

 日垣隆さんが著書『エースを出せ!』でスコンポコンにこき下ろした「天声人語」のひきこもり執筆者の追悼式で、ノーベル大江氏がこんなお別れの言葉を言ったとさ。
「数百万人の人が自分のコラムを読むという気持ちは、誰かが見ていると思ったりせず、しっかりひとりを守っている。そうしたことなんだろうと、心にしみる気持ちになった」
 この人の言うことはよく解らないが、これは理解できた。つまりこの天声人語の執筆者は、読者を意識せず論説委員室にこもったまま自己中心的にコラムを書いていたということなんですな。
 日垣さんに薦められて、この執筆者の書いた『天声人語』(原書房)を読んでみたが、そのひどさはワシャのような素人にも解りましたぞ。こんなものを書いて高給がいただけるとは、朝日新聞はいい会社だと思ったものじゃ。

 荒川モデル、追悼大江の記事に並んで、極楽とんぼ山本圭壱が吉本興行から契約を解除されたという記事が掲載されている。どうやら夜のご乱行を咎められたらしい。ここ何年か相方の加藤浩次にずいぶんと水を開けられていたようだから、荒れていたとは聞いていたが、やっぱりこういうことになったのね。元々このコンビは山本が前面に出て、加藤がやや控え目にぼやいているといったコンビネーションだったのが、ナイナイで学力試験をやりだした頃からおかしくなってきた。山本のバカが露呈し、反対に加藤の出来が良かった。加藤はピンで「ガッチリマンデー!!」や「スッキリ!!」の司会をつとめ、ドラマ出演もたびたびだ。そりゃぁ山本も面白くないわなぁ。