ワシャはなんど生き返ればいいのか

 消費税率のアップを自民党が打ち出してきた。ワシャらのような庶民からごっそりと税収を確保するためにである。それがもっとも手早く確実であるからなのだが、どうにも納得ができねえだよ。
 欽ちゃん似の金の亡者村上世彰が5億円をポンと払って保釈されたという。この間は堀江貴文が3億円の保釈金を出している。ワシャは5万円の保釈金でも逡巡するぞ。どう考えてもこんな連中と同率の消費税を払わされているのはおかしい。生涯賃金2億円のワシャが村上の保釈金を払おうと思ったら、飲まず食わずで金をためて3度も人生を費やさないと出せないんだ。

 これはとてもいいことなのだが、アメリカの富豪が自分の資産4兆3000億円を慈善団体に寄付するというニュースがあった。この人、村上や堀江とは人間のモノが違う立派な人である。素晴らしい。
 それはそれとして、比較するのもバカらしいが、ワシャがこの人と同額の寄付をしようとしたら、なんと、21,500回の人生を飲まず食わずで働きつづけなくてはいけない。21,500回って、あなた、1回について60年生きたとして、129万年も働き詰めに働いて、ようやく寄付できるんですぞ。その時、ワシャはどこに寄付したらいいんじゃー!
 というわけで、金持ちと一般庶民の格差はこれほどあるということで、この富豪や村上、堀江を含む大金持ちたちと、税率が同じというのはどうしても納豆が食いたい。じゃなくて納得がいかない。

 新聞に、「景気拡大 いざなぎ超える」とあったが、おいおい、ワシャの家など相変わらず火の車だぞ。給料は下降線の一途を辿っているし、物価高で野菜も食えない。勝手に世間だけ景気回復ってのはおかしくないかい。
 前回のバブルのときだってそうだ。バブルの「バ」の字も知らないうちに、バブル崩壊になってしまって、なんの恩恵もこうむっていないにも関わらず、エコノミストたちは「国民みんながバブルに踊った。全員のせいだ」って言うじゃない。
 結局ね、どこかで一手に儲けている連中がいるんだわさ。そいつらは常に勝ち逃げしてしわ寄せは庶民に押し付けられるって寸法である。
 この国の状況はどうもおかしい。