セクハラ その1

 夕べ、ちょいとしたお食事会があった。お食事会といってもワシャは刺身三切れほどを口にしたくらいで、あとはひたすら芋焼酎をロックで飲んでいだけだ。
 たまたまそこで我社にパートできてくれている女性のMさんと話をする機会があった。
M「前の職場で嫌なことがあったんです」
 Mさんは、今の課に変わる前に出先の現場事務所にパートとして働いていた。
M「職場での飲み会があるじゃないですか、そうすると上司がすぐに擦り寄ってきて胸やお尻を触ってくるんです」
 Mさんはきれいな人だから、バカがアルコールに中毒してセクハラに及ぶんだよね。Mさん、何人かワシャの知っている上司の名前を挙げた。そうだね、どの顔を思い出してもバカばっかりだよね。
M「この会社の人はみんなそういう人ばかりなんですよね」
 いいえ違います。少なくともワシャはそういうことを今までもこれからも絶対にしません。それにワシャの読書会のメンバーや趣味の仲間たちは、そういった卑劣な行為が、虫唾がはしるほど嫌いです。皆、毅然とした潔い男たちばかりですぞ。
 しかし残念なことに世間には、プライドをもってて生きることに無関心な輩が多いですね。少々の酒を飲んだだけで、へべれけになって前後不覚に陥る。そして同席している女性に対して理不尽な行動を起こす。こういう奴らは酒の力を借りなければ何もできない弱い連中なんですね。事実、Mさんが名前を挙げた連中は、どいつもこいつも意気地のない男ばかりだった。
 ワシャは別に善人ぶるつもりはないけれど、Mさんに「ごめんなさい」と謝っておいた。
そして名刺を出すと、その裏に「何をやっているんだ、恥ずかしくないか、ボケ!!」とサインしてMさんに手渡した。
 ワシャは社内でも変人で通っている。とにかく集団に与することが好きではないので、青年団的のりの強い社内派閥には所属していない(というより入れてもらえない)。だから上司だろうが同僚だろうが理不尽な奴をいじめるのに遠慮する必要はない。どこの飲み屋ででも、ワシャの目の前でふざけた行動を取った野郎は、この毒舌で完膚なきまでに攻撃し、血祭りに挙げてきた。飲み屋での口論(酔っぱらいとの口喧嘩)では負けたことがない。この口撃で何人の大の男を泣かせてきた。(←そんなこと威張ってどうするんじゃ)
 だから、今度、宴会で酔っぱらいに絡まれたら、そいつにワシャの名刺をつきつけやるように指導しておいた。
(下へ続きます)