【倉本聰『失われた森厳』理論社、1,575円】
脚本家の倉本さんのエッセイ集である。ワシャは富良野塾にこそ入り損ねたが、倉本先生の弟子だと勝手に思っている。前作の『富良野風話』も面白かったが、今回も辛辣なエッセイがありまっせ。
《さわがしくなければテレビでない。
馬鹿笑いしていなければテレビでない。
あたかもそういう定義が出来てしまったかのようなテレビ各局の編成方針をみると、テレビ事業にたずさわっているすべての人々が、もはや立派に白痴化してしまっており、しかもその己に気づいていない……》
吉本帝国の軽薄な芸人がテレビを占拠してしまっている現状への警鐘ですな。テレビの低劣化はそのまま国民の下劣化につながっている。どうしたらいいか、テレビを見ないことである。ですよね、倉本さん。
【剣道日本編集部『写真で学ぶ全剣連居合』スキージャーナル株式会社、1,800円】
これは衝動買いをしてしまった。今、「武士道」ということについて考えているので、思わず飛びついてしまったのだ。内容は居合の技「袈裟切り」「三方切り」「抜き打ち」などが連続写真で細かく解説されている。早速、木刀で真似をしていたら怒られた。
【別冊演劇界『演劇界の歌舞伎年鑑2006年版』演劇出版社、1,500円】
2005年の歌舞伎の動向がこれ一冊で俯瞰できるんですな。昨年はいろいろと忙しかったので歌舞伎にもなかなか行けなかった。これを読んで復習するとともに反省をするべいか(チョーン!)。
〈下に続きます〉